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2013年8月号 【末永蒼生の子育てQ&A】

2013年08月09日掲 載

Q 鉛筆やボールペンなど、黒い線ばかりで絵を描きたがります。もっと色を使って欲しいのですが、どう声をかけたらいいのでしょうか?

A:
●子どもの発達を育む画材の効果 その4「鉛筆、ボールペン」
黒い線だけで絵を描くことにも意味があるんです。これは、幼児の場合と小学生ではその対応が変わってきます。

●色彩感覚を伸ばす方法
まず幼児の場合ですが、黒いサインペンや鉛筆だけでは、色彩感覚が育たないのではという心配をする親御さんもいます。じつは、幼児であっても色彩感覚は充分育っています。ただ、色数が少ない画材だけだと色に関心を持たないまま育つことがあります。少なくとも、20色くらいのクレヨンなどを与えてみると、色使いが豊かになるものです。
それでも色を使いたがらないとしたら、色使いに関して自信が持てないのでしょう。この場合、絵にこだわらず水彩絵の具遊びや色ねん土遊びをさせてみるのもいいでしょう。あるいは、服の色、食べ物の色など身の周りの色を話題にしたりすると、色に目覚めることもあります。

●色を使わない時に伸びている能力
一方、小学生になって鉛筆や細書きの黒マーカーだけで迷路やゲーム、漫画やアニメの絵を描きたがる時期があります。この場合、じつは新たな能力が育っている可能性があるのです。どういうことかと言うと、観察力や思考力の芽生えなのです。色彩表現には感情的な要素が影響しますが、感情をコントロールして思考を巡らせる時には、むしろ色彩は邪魔になるのです。
こういう時には、思い切りモノクロームの世界を堪能させてあげるといいでしょう。脳の中では思考回路がどんどん発達しているのですから。

 

 8才の男の子が描いた
細密な迷路の絵
末永蒼生著
『答えは子どもの絵の中に』
講談社刊より

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