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2015年4月号 【末永蒼生の子育てQ&A】

2015年04月02日掲 載

親と子のための色彩心理入門
第15回 「 配色の意味③~子どもの向上心の表れ、赤と青の心」

Q:
最近、子どものクレヨン箱を覗いてみてあることに気づきました。
他の色に比べ赤と青が減っているのです。そう思って見てみると、絵には赤と青ばかりが目立ちます。いったいどんな心理なのでしょう

A:

●「やりたい、でもちょっと我慢」の心理
面白いことにきょうだいがいる子どもの絵を見ると赤と青の配色を好む傾向があるんですよ。電車をこの2色で配色して塗ったり、女の子だと服の色に赤と青が見られます。
もう一つは、集団生活が始まると、どの子どももこの配色を使いたがります。
それには理由があります。色彩と心理の関係を調べてみると赤を使うときは気分が高まっているときが多いようです。一方、気分が落ち着いているときには青が多く見られます。いわば、赤は外向的な心理、青は内向的な心理といえそうです。するとこの2色が配色されている気分というのは、感情の高ぶりと同時に沈静した気分が同居しているということなのです。

●「苦しいけど頑張ろう」
きょうだいとの関係や集団での友達とのつきあいでは、気持ちを主張する場面もあれば、少し自分を抑えなければならない時もあります。子どもなりに「やりたい、でもちょっと我慢もしなきゃ」、あるいは「苦しいけど頑張ろう」という心理状態ですね。
この二つの気分を自分なりにバランスをとるわけですが、それがそのまま絵を描くときの「赤と青」という配色バランスに出てしまうのでしょう。
じつはこの心理は大人の世界でも色として見られます。たとえばボクシングなどの格闘技のリンクは赤コーナーと青コーナーの配色になっていますね。このようなはっきりした配色は相手に対する嫉妬心や競争心でもあるわけですが決して悪いことではありません。子どもの場合も、このエネルギーは上手に励ましていくとお稽古ごとや勉強の場面で向上心につながると思います。

赤と青8歳男子.jpg

8歳男子。赤と青の大胆な配色、荒々しいタッチは激しい感情を表しています。もともとのびのびとしたマイペースの性格で、学校での集団生活では感情を抑えなければならない場面も多い時期でした。ベースにしっかり塗られた青色がその“我慢”の気分を感じさせます。



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