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[VOL.5 2005.9月発信] 映画を2倍楽しむ方法

2005年09月15日

サイモン・バーチ

こんにちは、アートランドのプチクラスを担当している中井です。

4ヶ月前に立ち上がったこのクラスでは、子ども達の心と成長の様子を、表現された色彩を通して垣間見ることができます。

さて、今回はこの心そのものを表してくれる「色彩」を通して見る、私のおススメ映画鑑賞法をご紹介します。
それは、1つの映画を2回繰り返して観ることです。

1回目は、映画のストーリーそのものを堪能。そして2回目は、「色彩」という観点からもう一度見てみます。その映画で印象に残っている色や、共感した登場人物の洋服の色など、1回目を見終わった時点で、どこにポイントを置くかを決めます。

先日は、友人に勧められて「サイモン・バーチ」を観ました。サイモンは産まれた時から体が小さいため、両親からは愛してもらえません。しかし、大親友のジョーとその母親、レベッカからとても愛されて、強く正しく生きています。

そして今回私が着目したのは、このレベッカ。サイモンに惜しみない愛情を注いでくれた、事実上の母親です。シングルマザーですが、ジョーを心優しい少年に育て上げた、とても強い女性なのです。レベッカは4回しか登場しませんが、彼女の洋服の色は、どれもがその場面の登場人物の心情にピッタリなので、ちょっとここでご紹介します。

彼女が初めてスクリーンに登場した時は、水色のサマードレスを着ていました。夏の空みたいにさわやかで、大きな心を持った人、という印象です。

次に、電車で恋に落ちた相手を家に招待する場面では、濃い青のワンピースでした。実はレベッカは高校3年生の時にジョーを身ごもったのですが、その時の相手も電車で恋に落ちた人でした。この時、もしレベッカが他の色のワンピースを着ていたら、軽い女性に見えてしまったかもしれません。でも深い青のワンピースに身を包んで、満面の笑みを浮かべるレベッカからは、きちんと相手を愛している、という彼女の気持ちの深さが感じられます。

そして3度目は、教会に行く場面。サイモンのために手編みのセーターをプレゼントしたレベッカは、ひまわりみたいな黄色の帽子とドレスに身を包んでいました。寒くなっても「合うサイズがないから」といってセーターを買ってもらえないサイモンにとって、レベッカは太陽みたいな存在なのでしょう。その後教会で問題を起こしたサイモンに、偏屈な司祭がお説教をします。そこへレベッカは割り込み、相手をぎゃふんと言わせてしまいます。正しいことをきちんと言える母親に、ジョーは益々の誇りをもち、サイモンも感謝します。レベッカ自身は「言いたいこと言ってスッキリしたわ」なんて無邪気にいいのけます。まさに明るくパワーに満ちあふれたレベッカそのもの、という感じのドレスです。

最後の登場では、真っ白なドレスです。この後、ジョーもサイモンも心が空っぽになってしまうような悲しい出来事を予想させるような色使いです。映画をこれから観る人のために詳しくはご説明しませんが。。。

ということで、この映画でのレベッカの洋服の変化は:水色→青→黄色→白、でした。鮮やかな洋服の色が、レベッカの美しい人柄をより一層引き立てていたのではないかと思います。

こんな風に色彩心理を理解した上で観てみると、お気に入りの映画もより深く楽しめるはず。
みなさんもぜひお試しください!

中井香織 (ハート&カラー マーケティング担当/アートランド プチクラスインストラクター)

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