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[VOL37.2007.2月]19期秋クラス、セルフセラピーコース修了

2007年03月15日

<19期秋クラス、セルフセラピーコース修了> レポート:「色彩学校」専任講師大村朋子  

 「何のために生きるのか」「自分とは何か」社会の中で多くの人が、悩み考えているテーマ。この問いに皆さんならどのように答えますか? 実は2月の19期秋クラスのセルフセラピーコースの最終回では、講師の末永先生によって、まさにこのテーマに関するレクチャーがありました。なぜ「色彩セラピー」を自分の生き方として選択したのかというところから始まり心理学者フランクルの「生きる意味」にいたるまで。 受講生の方達にとっては、「色彩学校」に入学してからの数カ月を振返る1日にもなり、自分にとっての「色彩セラピー」の意味を改めて考え、今までの生き方やこれからを考える機会として捉えていた方が多かったように思います。 

「色彩学校」で講師として仕事をする中、最近の私は、関係性の中で生かされている自分がいるなということをしみじみと感じています。もし仮に自分と同じような価値観や考えの人ばかりが周りにいるとしたら、その関係の中では、あまり「自分」を意識せずにただ居心地がいいで終わってしまうのかもしれません。 でも幸いなことに、仕事を通して出会う方たちは本当に十人十色。その中で私は「自分とはなにか」ということを必然的に考えさせられ、その自分もいつも同じではなくて、相手から引き出された「今まで見たことのない自分」と出会うことも。10代、20代の頃、なにか確固たる「自分というもの」があるかのように思っていたのに比べると、とても自由に変化し軽やかになっているなと感じることの多い今があります。 

家族との関係性も5、6年前から変化してきました。以前は家族と多くの時間を共有することが私の役目と思っていましたが、それはあくまで自分の中で作ってきた理想の「母」や「妻」の役目だったのかなと。 よく「大村講師はお子さんもいて、仕事も忙しそうだし、家のことは大丈夫ですか?」などと聞かれることがあるのですが、そんな時には今は確信をもって「大丈夫」と答えています。 それには理由があるのです。おそらく私は母や妻としては家にいないことが多いと思うのですが、家族の中で“何かを夢中になってやっていることがある人”としては、多少役立っているのかなということです。そして夫も子供達も以前より私の状況に理解を示してくれるようになったのは、家族も「母」とか「妻」ではなく、一人の人として「仕事のことはよくわからないけど、何か一生懸命やっている」ということを多少なりとも認めてくれてのことかなと自分なりに解釈しています。 

フランクルは「何のために生きるのか」の問いに対して「人生が人間へ問いを発してきている。従って、人間は人生の意味を問い求める必要はないのである。人間はむしろ、人生から問い求められている者なのであって人生に答えなくてはならない。どんな時も人生には意味がある。なすべきこと、充たすべき意味が与えられている。」と語っています。この人生への視点は、フランクル自身のナチス収容所での過酷な体験から導き出されたようです。 私自身も10代のころから「本当の自分を知りたいと」いう「自分探し」を起点に色彩心理に興味を持ちました。けれども、そもそも「本当の自分らしきもの」自体、常に変化するということがわかってからは、「自分探し」そのものに空しさを感じるようになりました。大変でもとにかくできることを自分なりにし続けてみる、そのプロセスこそが人生からの問いかけに答えていくことになり、そのことが「自分探し」という難問から解放されるカギなのではないかと思います。 

★ヴィクトワール・エミール・フランクル:オーストラリアの精神科医、心理学者。第二次大戦中ユダヤ人であるため強制収容所に送られる。この体験を「霧と夜」に著した。  

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