フォトブログ007.2007.10「色彩学校」主宰 ゲスト講師公開講座

2007年10月30日

生きのびるための表現 ~女性アーティストをめぐる人間学~
レポート:「色彩学校」専任講師 大村 朋子

今回の公開講座は、社会学者の上野千鶴子さんと、気鋭のアーティスト高畑早苗さんをお招きし、女性アーティストの作品を見ながら「生きのびるための表現」とはなにか、お二人の対談も交えてお話いただきました。

photo1.jpg
(C) Sanae Takahata
Photo by Mikihito Tanaka

昨年秋、私は青山のギャラリーで、はじめて高畑さんの作品に出会いました。ドレスとマスクが対になっている、今まで見たこともないその作品を前にしたときは、思わず唸るほど圧倒されました。
ドレスの配色と絵柄。表と裏の色の違い。マスクとドレスのバランス。様々な彩りの作品を巡りながら、一体一体のすべてに自分のかけらを感じるようで、わくわくしたのを覚えています。


photo2.jpg 公開講座では、まずご自身の本の表紙に様々なアーティストの作品を用いられているという上野さんから、社会学的な観点を交えてお話しいただきました。これまで美術史の中で光が当てられることが少なかった女性アーティストのすばらしい作品の数々の紹介と同時に、そこに込められた内面の叫びにも触れるお話は、表現することの意味を改めて実感するものでした。
続けて、高畑さんの人生をかけて描き続けてきた作品を、年代を追って紹介していただきました。10代の後半に美術大学に向けての受験勉強に疑問を感じ、単身パリに渡仏。その後の数々の作品は、ニューヨーク、シアトル、日本でのアーティストとしての生なましい人生を、言葉よりも多く物語っていました。とくに今回、ギャラリーなどでは、決して展示してこなかったという作品の紹介は、高畑さんの赤裸々な心の声を聴くようで、胸を打たれました。そして、内面の葛藤に苦しみ絵を描けなかった時期、ひたすら額縁を創作していたという背景に、アーティストとして、それでも必死で手を動かし、表現を通して「生き延びてきた」高畑さんの自己セラピーのプロセスそのものを感じました。そのピュアで自分に正直な生きざまに、私自身「自分にとって本当に大切にしたいものは何か」「正直な生き方とは何か」を突き付けられた思いでした。

下記は当日のアンケートからの抜粋です。

◆上野さんは言葉で、高畑さんは色で。ともに真のごまかしのない世界を見せて下さいました。感激しました。女性達にこんなにも力がある、ということを改めて感じました(40代女性Kさん)

◆高畑早苗さんの自らの言葉で語られたお話とても素敵でした。心に響き、耳から聞くというより身体に入ってくる感じですごく良かったです。(30代Nさん)

◆アーティストの生き延びるための苦悩と生き延びる為、やむにやまれぬ表現の軌跡が理解できました。(60代Oさん)

◆「女性として表現する」とはどういうものなのか…ということを知りたくて参加しました。思っているだけでは伝わらないことがある。自分から発信し、表現していくことは絶対に必要と強く感じました。(20代Mさん)

高畑さんをはじめとする女性アーティストたちの表現とその絵に語られた生きざまを見ることで、心が揺さぶられ、鈍っていた「生きる」というエネルギーが内側から沸き上がる、そんな感覚を覚えたのは上記のアンケートを見ても私だけではなかったようです。

 

フォトブログ006.2007.7月 「自分を知り、自分を活かす」カラーセラピー講座レポート

2007年07月24日

レポート:「色彩学校」認定講師 馬目

manome2.jpg 江東区住吉にある男女共同参画推進センター主催のカラーセラピー講座を、認定講師として担当した馬目よりレポートします。センターでは「いつでも、だれでも、どこでも」を合言葉に、多種多様な講座が企画されています。この講座もそのひとつで、5月23日から毎週水曜日の夜、6回にわたり開講されました。

講座のテーマは、「自分を知り、自分を活かす」カラーセラピー。毎回、様々なぬり絵や画材を使ったワークショップ体験を通して、色彩心理の基礎を楽しく学びながら、自分らしさとは何かについて考えていく内容です。



講座の初日、受講生の方たちは、みなさんカラーセラピー体験が始めてということで、はじめは少し緊張気味でしたが、水性クレヨンを手にすると表情も変わり、すぐにぬり絵に集中。その後、お隣通しで自己紹介をしていただきましたが、初対面とは思えないほど話が弾んでいたのが印象的でした。これも色の持つ力ですね!

この講座では、毎回講座の最後に、その日の自分が「今日出会った色」を記録していただきました。そして講座の最終回では、6回を通した自分の心の変化について考えていただきました。その中で、「今まで何気なく手にとっていた色にも意味があることがわかった」 「自分が今まで何に悩んでいたのかわかったような気がする」などなど、受講生のみなさん一人一人にいろいろな気づきがあったようです。

下のシートは、それぞれの回毎の「今日出会った色」のクラスの集計結果です。一人一人それぞれの意味があった色ですが、集計結果では、講座のテーマによっての傾向も見えてきたのでご紹介します。

講座01.jpg 1回目: テーマ「色で自分を表現してみよう」
初めてのクラス、これから始まる講座にわくわくする気持ちが、暖色系の色彩傾向から伝わってきます。


講座02.jpg 2回目: テーマ「あなたのこころの色は何色?」
青がこんなに増えたのは、内面を見つめたからでしょうか。一方、多色使いの表現は、自分の中の多面性の発見?!


講座03.jpg 3回目: テーマ「色で磨くあなたのコミュニケーション力」
この日は、配色表現を通して対人関係についてじっくり考察。自分の色が明確になったのか、すべて単色での表現になりました。


講座04.jpg 4回目: テーマ「色でこころのシェイプアップ」 
「すっきり」というキーワードで緑を表現されている方が多く、やさしいタッチの塗り方が多くなっています。感情デトックスで気持ちが解放されたのかも。


講座05.jpg 5回目: テーマ「発見!色で読み解く“自分らしさ”」
好きなぬり絵を自由に表現。青が多いです。細かいぬりえを集中して塗ることで、こころ静かに自分と向き合えたのでは。


講座06.jpg 6回目: テーマ「これからの自分に活かすカラーセラピー」 
いろいろな画材で自由に表現し、受講生全員でシェアしました。半数近い方が緑です。講座最終回、気負わず自然体の自分を受け入れようとしていらっしゃる方が多い印象を受けました。


今回の講座は、私にとって、「カラーセラピー」「アートセラピー」の可能性を再認識させられた講座であり、何よりとても楽しく充実した時間でした。この場を借りて、受講生のみなさん、センターの事務局の方に感謝します。

 

フォトブログ005.2007.7月 「スキルアップ講座」を終えて

レポート: 「色彩学校」専任講師  大村 朋子 

誰でも、自分の感情や考え方の癖はあるもの。例えば、「自分より年上の人に対しては思っていることがなかなか言えない」とか、「いつもきちんとできているかを考えると、夜も眠れなくなってしまう心配性な私」など…。皆さんもそのような経験はありませんか? もし、そんな自分の感情や心理的な傾向に名前をつけるとしたら、どんな名前になるのでしょうか?

6月30日(土)・7月1日(日)に終了したスキルアップ集中講座は、すでにインストラクターとして活動している方も多く受講されました。けれども、単に難しいクライアントの対処法といった「方法論」の修得で終わるのではなく、受講生がクライアントの立場だったら、どんな気持ちで、それはどうしてで、どんな対応が考えられるのだろうか、という徹底的にクライアントの視点にたった自己考察の2日になりました。

講座2日目には、精神科医の渡邊先生をゲスト講師としてお招きしました。先生は主に「人格障害者」を臨床研究とされているのですが、この「人格障害」の傾向にしても、決して他人ごとではなく、自分自身の心の中にも大なり小なりあるものだ思います。

 さて、これは私の創作した絵本。先ほどの自分の心理的傾向に名前を付けて表現をしたものです。

skillbk.jpg skill1.jpg     

私の場合、こころの奥に「みすてられ不安」という、常に物事や状況を「刹那的」に捉える傾向があると思い、その症状に名前を付けました。その原因の一つには、10代に拠り所としていた母の死に対する喪失体験があると思います。しかし、この症状を単に「よくない体験」とするのではなく、その不安症が自分を助けてくれる場合はないかと考えると、例えば「その時一瞬一瞬を大切にしようと思う気持ち」を持つことなどに通じます。そのように考えると全ての経験が、自分になにかしらの意味を与えていると感じずにはいられません。  さて、皆さんの場合はいかがでしょうか。

 

フォトブログ004.2007.7月 「色彩学校FUKUOKA」にて特別イベント開催!

「色彩学校・FUKUOKA」より特別イベントを終えて…

 レポート:「色彩学校・FUKUOKA」事務局 / 沼田塾

fuku1.jpg  福岡の中心にある情報発信ビル「イムズ」にて、6月28日~7月8日『色をぬって元気になろう!セルフセラピーのすすめ』絵画展&色彩ワークショップを行いました。 この企画は「イムズ」担当者(彼女は大学時代に心理学を専攻)が、末永メソッドに感動!し、深く理解してくれ企画を推し進め、開催となりました。こんな幸せなスタートはありません。 

 福岡が、末永先生と出逢って10年。先生と色々な思いを重ねながら、「色彩学校・FUKUOKA」を開講して来た上で「セルフセラピー」というこのテーマは、今、誰もに確認してほしい、究極のメッセージのような気がしています。 

fuku2.jpg   会場には、子どもたちから大人、高齢者のテーマに沿った事例の絵画展、1日3コース90分のワークショップ、子どもと、大人のアトリエ自由自在の体験日をセットしました。 初めて、会場で色彩心理に出会い、見て、体験して感じてくださった方は、「目からうろこが落ちた」と感動してくれました。毎日ぬりえをしに来る人、ワークショップの体験で希望を見つけた人、アトリエでお母さんに、「自由であること」の大切さを教えた子どもたち。それぞれの体験がこの会場テーマと繋がっていると確信でき、感動の2週間でした。


今回のイベントで、来場者の皆さまには『セルフセラピー』の時間や感覚を自分の日常へと、おみやげに持って帰って頂けた様な気がしています。  まやかしのセラピーを越えた、本物のセラピーを多くの方に体験していただきたいと思っています。

 

fuku3.jpg  fuku4.jpg


★「色彩学校・FUKUOKA」では、11月から始まる「セルフセラピーコース」受講生を募集中!!

★福岡にて、末永先生の講演会や、無料説明会を随時開催していきます。詳しくはこちらへ

フォトブログ003.2007.6月 アート&セラピーコース 3期スタート!

2007年06月13日

アート&セラピーコースでは毎回、様々な画材や表現方法をテーマにしています。ここでは「絵を描くこと」=「自己表現」と考えています。目には見えない心の状態を、表現を通して感じてみる。その体験こそセラピーといえるでしょう。

お料理にも色々な味わいがあるように、人の心も様々。ここでは、お料理の素材を一つ一つ吟味しその調理法を体験するように、画材に触れ、表現方法を習得することで、一人しかいない、ありのままの自分を表現できるようになります。


●前期 1回目のテーマ画材は「絵の具」
だれもが一度は使ったことがあると思いますが、水の量によって油絵のように力強い表現にも淡くみずみずしい表現にもつかい分けることができ、その分様々な心模様に対応してくれる万能選手な画材です。

 今回は水彩を使った受講生のお一人 宮澤さんの表現をご紹介いたします。

mi1.jpg 1)「月と海」
揺れ動く心を、対極的な月の黄色と躍動感溢れる青い海で表現。たっぷりの絵の具を水で薄めずに使い、ペインティングナイフでこすりつけるように描いた作品では、たまっていたストレスを気持ちよく出せてスッキリ。


mi2.jpg 2)「宇宙」
1枚目で溜まっていた気持ちを吐き出し、2枚目ではお水をたくさん使った軽やかな表現。色数も増えました。まるで、風にのってシャボン玉が空を飛んでいるようにも見えます。


2時間あまりの創作時間でしたが、描くことを通じて溜まっていた心の荷物を降ろし、2枚の作品を通じて気持ちの変化がが伝わってきませんか?また、このように両極ともいえる表現を同じ画材で表現できるのも絵の具の魅力といえますね。

(レポート:「アート&セラピーコース」担当講師 大村朋子・星野薫)

▽毎回のアート&セラピーコースの受講生の方々の作品をブログにてご紹介しております。
▽アート&セラピーコースに興味がある方は 1回体験受講もお受けしております

フォトブログ003.2007.6月 『チャイルドアートインストラクター』誕生!

2007年06月12日

2006年5月から6月にかけて、「色彩学校」が主宰する『チャイルドアート・インストラクターコース』と『子どものアトリエ開設講座』の講座が行われました。北は東北から、南は九州まで。全国から、「表現を通した子どもたちの心育て」に強いご関心をもった皆さんが集まられました。ここでは、授業の中の一場面をご紹介させていただきたいと思います。

 

step4a2.jpg

『子どもになったつもりで、好きなものを使って何でも自由に創作してみましょう!』

最初は「どうしたらいいの?」「何を創ったらいいの?」と戸惑われている様子だった皆さんも、たくさんの画材を前にしているうちに、どんどんインスピレーションが拡がってきたようです。

step4b.jpg 開始から5分も経つと、受講生の皆さんはすっかり創作に夢中に…。
step4c.jpg

『もうすぐ創作の時間は終了です』の声かけに、受講生の皆さんは「まだ終わりません~」「もっとやりたい!」との反応。楽しいことをやっているとなかなか手を止められないのは、大人も子どもも同じですね!

step4a.jpg

最後は創った作品についてみんなでシェア。「自由に表現する時間」の楽しさを肌身で味わうとともに、何気ない作品の中に表れるご自身の”意外な一面や心理”に、皆さん改めて驚かれているご様子でした。

今年度は14名の「子どものアトリエ・アートランド」認定チャイルドアートインストラクターが誕生しました。子どもたちの「自由な表現の場」が全国に広がっていくのは、本当に素晴らしいことだと感じました。

★当日のご感想★

・人に対する共感がますますしやすくなり、セラピーへの関心が高まった。
・子どもの側から見た、子どもの発達の立場に立った目線でたくさん学ぶことができて、充実した講座だった。
・とても勉強になり、考えさせられた時間でした。迷っていた子育ても、自信を持ってできるような気持ちになりました。

フォトブログ002.2007.5月 末永蒼生の"子育てママのワークショップ"開催!

2007年05月14日

2007年5月10日(木)に行われた東京青山にあるクレヨンハウスでのワークショップ「心を元気にするカラーセラピー」の様子の一部を写真でレポートいたします!  

cray5.jpg

「まずは、いまの自分の状態を色で表してみましょう!」

もしかしたら、クレヨンを使うのは子どものとき以来の方も…?



cray1.jpg  「このぬり絵をぬった人は、どのような気持ちを表現したと思いますか?」


cray0.jpg     お母さんが真剣にワークショップに取り組まれている横では、子どもたちも創作に夢中に!
tenji1.jpg tenji2.jpg
クレヨンハウス内には、子どもたちの「絵と“心や能力の成長”」に関するも展示されています!

★当日のご感想★
・子どもも夢中で取り組んでいましたし、私もストレスがなくなり楽しい時間でした。色彩の不思議を感じました。(Tさん)
・自分の好きな色と今の気持ちが一致していて、色を塗っているだけでハッピーな気持ちになりました。末永先生のお話も、また心に響きました!(Sさん)

東京青山「クレヨンハウス」における末永蒼生フェアのご案内はこちらをクリック!

フォトブログ001.2007年4月 アートセラピスト斉藤典子さんのワークショップ開催

2007年4月26日(木)に行われたアートセラピスト・斉藤典子さん(写真右)のワークショップ「色彩のハーモニー」。当日の様子の一部を写真でレポートいたします!  tanka_saito.jpg


saitou2.jpg

ワークショップで使われた色は、青と黄色。あえてコントラストのはっきりしている2色を使うことで、ひとつひとつの色彩をじっくりと感じるワークショップでした。

まずは青。外側から濃いブルーをぬり、徐々に時間をかけて円形に薄めてゆきながら、青そのものを感じます。自分の体調や心と対話しながら、映画「グランブルー」の世界をイメージしたり、塗っているうちにとても眠いと感じたり、落ち着きを取り戻したり・・・。



yellow.jpg 

一方、黄色は外側に広がるように塗っていきました。青とは対照的に、目がチカチカしてまぶしいと感じたり、温かい気持ちになったり・・・。

「色そのものを全身で感じることで、自分の中に起こっている変化を体験し、言葉にしてみる」。参加者お一人お一人のプロセスを実感するワークショップでした。

(写真&レポート:星野薫)



★当日のご感想★
・セラピーを行う上で、自らの体験が大切という点が印象に残りました。
・初めての経験で、色を使って描くことの楽しさと、自分への問いかけの重要性を感じました。
・セラピストであると同時にアーティストでもあるという自身の感性を磨くことが大切であることを実感しました。 

アートセラピーコース体験ワークショップのご案内はこちらをクリック!

[VOL39.2007.2月末永蒼生の講演会同行記]

2007年03月19日

末永蒼生の講演会同行記 「子どもの絵は心のサイン」
~2月23日茨城県守谷市の高野小学校PTA主催の講演会にて~
 

レポート:ハート&カラー事務局(講演担当) 有坂佳子

<増えてきている教育現場からの講演依頼>
私は仕事を通して近年ますます、学校の先生方の研究会やPTAなど学校現場での講演依頼が増えてきているように感じます。講演の依頼者は末永の著書を読んだことをきっかけに「子どものアトリエ・アートランド」に興味を持ち、主宰者である末永の話が聞きたいと思われるようです。このアトリエが一番大切にしているのは「子どもの創造性」。アトリエでは子どもたちは何をつくるのも自由。多くの画材が準備されており、インストラクターは子どもが安心して創作できるようサポートします。そして、出来上がった作品の色使いから子どもの心の状態や才能を読み解き、保護者の方へ子育てアドバイスをしていくのです。本部アトリエは東京・青山にあり、「色彩学校」の修了生が開く「提携アトリエ」は、現在全国に約50箇所あります。

そして今回の講演の依頼者である吉府弘子さんも、現在守谷市で提携アトリエ「アトリエ・ヒーローズ」を主宰しておられます。自身も子育て真っ最中ですが、現在は週3回くらいのペースでアトリエを開きながらボランティア活動にも力を注いでおり、子どもをめぐる地域のネットワークづくりに力を注いでいます。今回は末永も吉府さんの提携アトリエのバックアップの一環になればと喜んでお引き受けしたのでした。

<いじめや自殺のSOSが絵の中に>
今回の講演のタイトルは「子どもの絵は心のサイン」。最近の子どもたちのいじめや自殺報道にゆれる保護者の方に、子どもの出す心のサインを見逃さないようにするためにはどうしたらいいのか、末永の講演を通してぜひ聞いて欲しいと吉府さんは思われたようです。吉府さん自身子どもを育てている親の一人として、改めて子育てについて考えることの大切さを実感されたのでしょう。そして講演が始まると末永は、アトリエで出会った子どもの、数年に渡る絵の変化が意味する、子どもの心の成長や家族とのエピソードについて語りました。参加者も熱心に耳を傾け、90分の講演会はあっという間に終了しました。

高野小1.jpg        高野小2.jpg
末永蒼生の講演会がスタート        熱心に耳を傾ける参加者の方々

ここで参加者からの感想を少しご紹介しましょう。「子どもに自由に表現させることの大切さがわかり勉強になった」「これからの子育てをもう一度考え直すよい機会になりました」「絵を軽く見ていたが、(子どもの)成長にとても大切な事と感じました」…。感想を読んでいると、今回の講演を通して多くの方が、自由に描いた絵にこそ子どもの心のサインが表現されていること、また、大人がその気持ちをキャッチするセンサーを持つことが必要であることなどを理解されていったことがわかります。

<絵を通して心のケア>
帰り際に吉府さんからは「久しぶりに先生のお話を聞いて、自分がやっているアトリエに、ますます確信と自信がわいてきました!」とのコメントをいただきました。このように、末永の講演は、教育に関わる方々にとっても「子どもの心のケア」について考えるヒントにして頂けるようです。これは末永の講演準備を仕事としている私にとって、同時に教育現場に子どもを預けているひとりの親としても、何よりうれしいことです。

高野小3.jpg
高野小学校の野本猛校長先生(右端)と吉府弘子さん
(左端)と一緒に

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL38.2007.2月] 「アートランド」の特別な一日~半年に一度の交流会~

2007年03月15日

<「アートランド」の特別な一日 ~半年に一度の交流会~>
アートランド・クラス担当インストラクター 白石 順子

私が担当しているキンダークラスでは、2月と7月に“特別な一日”を迎えます。その日は「交流会」といって、半年分の創作を流れで見ることで、その子がどのように心を育て、能力を伸ばしたかを親御さんと確認するという、とても大切な日です。

いつもはアトリエ中、外に出たり、本を読んだりと思い思いの時間を過ごしていらっしゃる親御さん達にもまずは色を使ってもらおうと、ワークショップからスタート!毎回毎回、お子さん達がのびのび楽しそうに表現することを見ているだけじゃつまらないですものね!目の前に置かれた30色のクレヨンを眺め、「今日はどんなワークショップなのかしら?」と楽しみにされている方も多かったようです。

今回は、色を並べて塗ってみましょう、という「配色ワークショップ」。その後、ご自身を中心に、ご家族の1人1人をイメージする色をぬっていただいて、クラスの他の親御さんとシェアしました。
「苦手な色の並びに、主人の色が入ってるわ…!」などなど、皆さんご自身でたくさんのことに気づかれた様子。
こうやって、色で気持ちが表現できることを親御さんにも体験していただくことで、子ども達の表現からいろいろな気持ちを感じ取っていただくきっかけになるようで、交流会に参加されるたびに親御さん達の「絵の読み解き力」が高まっていくようです。家庭でもお子さんの絵から気持ちを汲み取っていただければ…、ということをお伝えし、ワークショップは終了。続いて、クラスのお子さん達の半年の成長を確認する時間です。

創作に表れる色彩の変化からは気持ちの移ろいや心の成長が、作品の形や使う画材からは伸びている能力が感じられます。半年前とは使う色がまったく変わってきている子。ぐちゃぐちゃと抽象的な表現だったのが、いまははっきり何を作ったのかが分かるようになってきた子…など、それぞれの半年前と今を比べると、みんな確実に成長を遂げていることがわかります。
そして、その成長ぶりをクラスの親御さんみんなで確認することで、「うちの子も1年後にはこういう風に成長するのね…」とか、「まだまだわが子はぐちゃぐちゃが必要なんですね!」など、親御さん同士で意見交換が始まり、文字通りの“交流”が生まれる、とても素敵な時間でもあるのです。

ひとりひとりの半年の成長をまとめる、という作業はとても大変ではあるのですが、お子さんの成長を確認した後の親御さんの嬉しそうな、わが子を慈しむような表情を見ると、この瞬間に立ち会えてよかったなぁ、としみじみ思います。学校のように卒業時期が決まっていないからこそ、長期に渡りお子さんの成長を見届けることが出来る、アートランドの素晴らしさを改めて感じられる一日です。

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL37.2007.2月]19期秋クラス、セルフセラピーコース修了

<19期秋クラス、セルフセラピーコース修了> レポート:「色彩学校」専任講師大村朋子  

 「何のために生きるのか」「自分とは何か」社会の中で多くの人が、悩み考えているテーマ。この問いに皆さんならどのように答えますか? 実は2月の19期秋クラスのセルフセラピーコースの最終回では、講師の末永先生によって、まさにこのテーマに関するレクチャーがありました。なぜ「色彩セラピー」を自分の生き方として選択したのかというところから始まり心理学者フランクルの「生きる意味」にいたるまで。 受講生の方達にとっては、「色彩学校」に入学してからの数カ月を振返る1日にもなり、自分にとっての「色彩セラピー」の意味を改めて考え、今までの生き方やこれからを考える機会として捉えていた方が多かったように思います。 

「色彩学校」で講師として仕事をする中、最近の私は、関係性の中で生かされている自分がいるなということをしみじみと感じています。もし仮に自分と同じような価値観や考えの人ばかりが周りにいるとしたら、その関係の中では、あまり「自分」を意識せずにただ居心地がいいで終わってしまうのかもしれません。 でも幸いなことに、仕事を通して出会う方たちは本当に十人十色。その中で私は「自分とはなにか」ということを必然的に考えさせられ、その自分もいつも同じではなくて、相手から引き出された「今まで見たことのない自分」と出会うことも。10代、20代の頃、なにか確固たる「自分というもの」があるかのように思っていたのに比べると、とても自由に変化し軽やかになっているなと感じることの多い今があります。 

家族との関係性も5、6年前から変化してきました。以前は家族と多くの時間を共有することが私の役目と思っていましたが、それはあくまで自分の中で作ってきた理想の「母」や「妻」の役目だったのかなと。 よく「大村講師はお子さんもいて、仕事も忙しそうだし、家のことは大丈夫ですか?」などと聞かれることがあるのですが、そんな時には今は確信をもって「大丈夫」と答えています。 それには理由があるのです。おそらく私は母や妻としては家にいないことが多いと思うのですが、家族の中で“何かを夢中になってやっていることがある人”としては、多少役立っているのかなということです。そして夫も子供達も以前より私の状況に理解を示してくれるようになったのは、家族も「母」とか「妻」ではなく、一人の人として「仕事のことはよくわからないけど、何か一生懸命やっている」ということを多少なりとも認めてくれてのことかなと自分なりに解釈しています。 

フランクルは「何のために生きるのか」の問いに対して「人生が人間へ問いを発してきている。従って、人間は人生の意味を問い求める必要はないのである。人間はむしろ、人生から問い求められている者なのであって人生に答えなくてはならない。どんな時も人生には意味がある。なすべきこと、充たすべき意味が与えられている。」と語っています。この人生への視点は、フランクル自身のナチス収容所での過酷な体験から導き出されたようです。 私自身も10代のころから「本当の自分を知りたいと」いう「自分探し」を起点に色彩心理に興味を持ちました。けれども、そもそも「本当の自分らしきもの」自体、常に変化するということがわかってからは、「自分探し」そのものに空しさを感じるようになりました。大変でもとにかくできることを自分なりにし続けてみる、そのプロセスこそが人生からの問いかけに答えていくことになり、そのことが「自分探し」という難問から解放されるカギなのではないかと思います。 

★ヴィクトワール・エミール・フランクル:オーストラリアの精神科医、心理学者。第二次大戦中ユダヤ人であるため強制収容所に送られる。この体験を「霧と夜」に著した。  

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL36.2007.2月「色彩楽」カラーワークショップコレクションから]

2007年02月22日

「色彩楽」カラーワークショップコレクションから
レポート~「色彩学校」専任講師 岡崎美香

先日、2月9日にぬり絵ブームの先駆けとなったロングセラー『色彩楽』(大和書房刊)復刊記念のワークショップが行われました。 この日は著者の末永先生自らインストラクターをするということで、楽しみにされていた方が多く、ハート&カラーの教室は大変な熱気。「あなたが選んだぬり絵が教えてくれる、これからの私」 というテーマに沿って『色彩楽』の中から自分でぬりたいものを選ぶところから始まりました。実はどんな絵柄を選ぶかには、“自分自身の心理”が結構反映しているものなのです。そこで当日は、参加者が選んだぬり絵と表現した色からその心模様を読み解いていくという内容でした。

okazaki1.jpg まず初めのワークのテーマは『これまでの私』。ちなみに事前に私もやってみたところ、選んだのは「心のドア」という絵柄(図1)で、外に向かうドアのぬり絵。なぜこれを選んだのかを自分なりに考えてみると…、これまでの私は社会に向かって自分のエネルギーをどう出していくのかということを意識してきました。いかに“外面的な充実”を満たすかが心の大部分を占めていたわけです。だから色を見ると、抱えてきた不安で自信のない自分を「グレー」で表しながらも、「赤やオレンジ」の眩しい色の世界へ思い切って飛び出していった自分がいると感じます。


okazaki2.jpg そして次のワークの『これからの私』というテーマでは、迷わず「孤独な気分」(図2)という絵柄に目がいきました。今までの自分を振り返ったことで、「実は内面が疎かになっていたのではないか…」と感じたからなのかもしれません。やはり“自分自身とじっくり向き合うこと”を大事にしなければ今後の自己成長はないのではないかと、表現を通して見えてきたのです。月の色は寒色系の「青」で、自分自身は落ち着いた「黄緑」。じっくり自分と向き合う気持ちを表現してみたのですが、いかがでしょうか?


今回、自分自身でぬり絵を選んでぬってみたことで、「選んだ絵柄やその塗る色によって、自分の今の心の在り方が確認できるのだ」と改めて実感した体験でした。

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL34.2007.2月]「絵の読み解き集中講座」を終えて

2007年02月15日

「絵の読み解き集中講座」を終えて
レポート~ 子どものアトリエ・インストラクター&WEB事務局 樋川祥子

yomitoki.jpg

もしもみなさんの身近な人やお友達が、このような絵を描いているのを発見したら、みなさんはどのように感じますか?また、どんな声をかけますか…?

2007年2月3日・4日の2日間、「末永メソッド色彩心理研究所」主催の『心のSOSを見逃さないための絵の読み解き講座』が行われました。連日のように人の命に関わる悲しい事件が続く今日この頃…、「心のメッセージがあふれる“絵”の読み解きを通じて、何かできることはないか?」という強い想いをもった方々が、全国からたくさん集まりました。


今回は「SOSのセンサーを磨くための2日間」ということで、まさに“SOSのメッセージ”が感じられる絵に特化した表現を、たっぷりじっくり考察。紹介された絵の数は、100点以上にものぼりました。

yomitoki1.jpg  

長時間の授業にもかかわらず、食い入るように前のめりで話を聞く受講生の方々は、年代もご職業もさまざま。でも、「もっとSOSのメッセージを理解したい…」「私にも何かできることがあるはず…!」という真摯な思いがどの方からもひしひしと伝わってきました。そして、こういった時勢の中で「いかにSOSのメッセージを知ることが大切か」ということも痛感させていただきました。下記に、受講された方々の感想の一部をご紹介させていただきます。

「落書きのようなものであっても深い意味があること、そして絵で表現することの重要さを改めて感じました(Wさん)」
「いろいろな絵を見ること、そして、いろいろと悩み体験することが、“読み解き”をするための大事なエネルギーになるのだと思いました(Sさん)」
「さまざまな視点での“読み解き”をライブで体験でき、またひとつ自分の引き出しが増えました(アトリエ・インストラクター)」
「いろいろな見方で絵を見ることができるようになって、今後、さまざまなアプローチで親御さんに接していけるようになれそうです(アトリエ・インストラクター)」
「カウンセラーでなくても、絵のインストラクターでなくても、(絵からのメッセージを読み解けることで)誰かの支えになれるはず…と実感しました(Oさん)」

実際、私自身もこの講座を通じて、「言葉」だけではどうにも表現できない人の心の多様さ・奥深さ・複雑さ…。そして、それを「絵」によって共感し、分かち合うことのできる“可能性”を再認識させていただきました。

さて、実は最初にご覧頂いたのは、私の心のSOSの表現。日々の忙しさやイライラを夫にぶつけて、夫のささいな行動にキレてばかりの今日この頃…を表現してみました。表現をしているときは、「私はこんなにがんばっているのに、どうしてわかってくれないの!?」という怒りの気持ちがフツフツと再燃。でも、描き終わって改めて絵を見てみると、なぜか少し冷静な気持ちになれたような気がしました。
そして、“塗り込められた赤や黒の対比混色・ギザギザやぐるぐるのモチーフ・体に刺さったようなたくさんの針・半月の形のようにも見える割れたハート”…など、さまざまな視点で自分の絵を振り返っているうちに、たくさんの気づきがありました(これはぜひみなさんが読み解いてみて下さい)。そして最終的に、「あれ、なんだか“見ザル聞カザル言ワザル”のように見えてきたな?もしかしたら本当に大切なことは、まだきちんと見たり聞いたり言ったりできていなかったのかな…」と振り返りました(反省…)。私は、もう一度じっくり夫と話し合ってみたほうがよさそうですね。


 

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL35.2007.1月「ママのためのはっぴーカラーセラピー」のご報告]

2007年02月01日

「ママのための、はっぴーカラーセラピー!!」
~絵が伝える心のメッセージ~
レポート: アートランドディレクター 玉城真由美
 

1月30日の火曜日。ハート&カラーのオフィス前には朝からベビーカーが並び、小さな子どもの元気な声が響きました。今回は、「ミルク・キッズ・クラブ」との共同企画で行われた子育て講座『ママのためのはっぴーカラーセラピー』のご報告をさせていただきます。 

ワークショップでは、まずはじめにお母様方に「今の気持ちを色で表現すると…?」というテーマでぬりえ塗っていただきました(下記参照)。このぬりえは人のまわりにオーラがあるものです。図柄の下には「うれしい」「悲しい」「親としての私」などの幾つかの“キーワード”と、その“イメージの色”をぬるところがあります。このキーワードの色とオーラに塗られた色を比較しながら見ていくと、そのときの心身の状態を見ていくことができます。  まだまだ小さいお子様を育てているお母様のぬりえはどんなものになったでしょうか。何人かのお母様のぬりえをご紹介させていただきます。

ミルクキッズ007.jpg やはり、一番手がかかる2才前後のお子様の育児中は、自分のことは二の次になってしまうのでしょうか…?。ぬりえのボディの部分を塗れないお母様が多かったようです。 この方の場合、オーラには「うれしい」気持ちと「親としての私」の色が出ています。でも、頭と肩に紺色が塗られていてちょっとお疲れ気味のようにも感じられます。また、胸の部分とお子さんを抱っこする手にはオレンジ色が使われていて、お子様へのあたたかい愛情の気持ちが感じられます。 


ミルクキッズ008.jpg この方の場合は、たくさんの色を使っていて、まるで虹のようなオーラです。でも、向かって右側は鮮やかな色使いで「うれしい」や「本当の私」をイメージする赤やオレンジ色が出ているようです。一方、左側には「悲しい」のイメージの緑色を中心に、比較的トーンの低い色を使っています。子育ては楽しいことも、大変なことも同じくらいある…という気持ちが感じられるようではありませんか? 


ミルクキッズ009.jpg ちなみに、すでに成人して独立した二人の娘をもつ私自身の子育てを振り返ってみると…。子どもが小さい頃は、新米「お母さん」だった私はいつも余裕が無くて無我夢中。子どものことを「かわいい」とか「愛しい」と思えるのは寝顔を見ている時だったなぁ…と思い出されます。きっと、その頃の私がこのオーラのぬり絵を塗っていたら、同じようにボディに色が塗れなかったかもしれません。でも、子育てを通して得たたくさんの出会いや経験が、私を人間として大きく成長させてくれたのは確かです。それを思うと、参加されたお母様方の白いボディにも、きっとこれからたくさんの色がついていくのではないかな…と感じています。
ちなみに私の今のオーラの色はこの通りです!「"森"化し、進化する私」をイメージしてみました。


最後には皆さんが持ってこられたご自身のお子様の絵を末永先生がその場で読み解きライブ。絵からお子様の成長のサインを知ることができて、感心したり安心なさったりするお母様がたくさんいらっしゃいました。

milk.jpg    milk2.jpg

色を使って自分の気持ちを表現したり、何気なく描かれた子どもの絵をみることで、この日はお母様の気持ちが少しハッピーになれたのではないかと思います。  日本中のお母様方が、子育てを通して「はっぴーママ」になれたら素敵ですね。 これからもアートランドは「はっぴー」な子育てをするお母様方の強い味方になれたらと思っています。

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL33.2007.1月 アート&セラピーコース後期スタート]

2007年01月24日

『人はなぜ絵を描くのか、私たちは今どこにいるのか』
アート&セラピーコース・後期 初回授業を終えて・・

「人はなぜ絵を描くのか?」皆さんは考えてみたことありますか?何故といわれても、日頃そんなことを意識することはあまりないと思います。でも、生まれて間もない赤ちゃんも数万年前の古代人も、人間は誰に教えられたわけでもないのに絵を描きます。また画家はその作品が売れても売れなくても自分のために描き続けます。「絵を描く」というこの行為は人類にとって、また自分自身にとってどんな意味があるのでしょうか……?あらためて、その謎について考えさせられるテーマでした。 

授業では、講師の末永蒼生が選んだアルタミラの洞穴壁画など古代の絵から、ピカソなど現代の美術作品までの20点の中から参加者に1作品を選んでもらい、それぞれが作品から受けた印象を自分なりのイメージで表現するワークショップから始まりました。参加者が表現した作品は、同じ絵からインスピレーションを得て描いたとは思えないほど印象の違うものもあれば、とても近い印象を受ける絵まで様々でバリエーション豊かな作品ばかりでした。このワークショップは、「同じ物を見ていても、人と違う感想を持つ」という個々の人間の感じ方の違いを実際ビジュアルとして見ることができる大変面白い試みになりました。この違いこそ、“人はなぜ絵を描くのか”という問いへの答えだったのかもしれません。この後のレクチャーでは、人間が絵を描く動機や理由を、表現欲求、生活記録、時代性、宗教性、心理的な欲求など多面的に捉える話が続き、参加者の興味を深めたようです。

さて、ここで参加者の作品の中から印象深い作品をご紹介しましょう。

1.jpg 
① モネ「印象・日の出」 

2.JPG   3.JPG
② Iさん作品「パワー」       ③ Eさん作品「次のはばたきへの休息」
 
右上2点の作品は、モネ作「印象・日の出」を元に描かれた作品。ご覧のとおりまったく違う印象の作品が出来上がりました。出来た作品からつけたタイトルからも対極的といっていいようなものが伝わってきます。

5.JPG 4.JPG
④ Aさん作品           ⑤ 星野作品

一方、こちらも同じ原画をもとに描いた作品ですが、この2つはとても印象が似ているように感じませんか?実は右は私の作品、実際にお話をしてみても、「しなかやさ」「躍動感」「虹」など共通のキーワードを思い浮かべていたようで、この作品を描きながらとても近い感想を持った事が分りました。一枚の絵を通して「言葉を越えた感覚」を共有できたようで、私はとても不思議な気分になりました。

ここでご紹介させて頂いたのはごく一部の作品ですが、一枚として同じ絵はなく、人の心の数だけそれぞれの捉え方があるのだとあらためて実感します。そして、私にとっては「描く」ということは、感情をより強く、瑞々しく躍動させるプロセスであり、自分でも気付かないような心の深い部分と対話することのように感じました。そして、今回のレクチャーを通じて、私自身が幼い頃から絵を描き続けている理由が少し分った気がしました。

風変わりで、集団行動になじめず、イジメにもあった子ども時代……。振りかえると私の支えは「描く」ことでした。描いているときは心が自然と落ち着き、私はこれでいいんだと思うことが出来ました。
今考えれば、それは小さな社会の中での違いに悩み、自信を失いかけていた心に、「絵」が私の鏡となって自信をとりもどさせてくれたのだと思います。
そして、これからもアートは私を支え育てていってくれる人生のパートナーであり続けるのだと思います。

自分の心が見えなくなったとき、皆さんも絵を描いてみてはいかがですか?上手い、下手は関係ありません。きっとその中から何か感じることができるかも知れません。

レポート:星野 薫

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL32.2007.1月 19期春初級修了式を終えて]

2007年01月19日

12月24日。時はまさにクリスマスイブの日曜日に19期春クラスの初級修了式を行いました。“式”といっても、いわゆる修了証書を授与するだけで終わらないのが「色彩学校」の修了式。初級最後の授業でもありますので、「どうして自分は『色彩学校』で学んできたのだろう?」「自分はどのようなインストラクターでありたいのか?」など、生徒さんたちはそれぞれ思い思いの表現を表されていました。

私自身この仕事をはじめた頃は、ただひたすら「色や人との関わりが好きだから、好きなことを仕事にできたら幸せ」くらいの気持ちで無我夢中で走ってきました。ですが、1年も経つと改めて「なぜ自分は色彩セラピーを仕事にしたいのか、そもそも自分の原点はなんなのか」を考えるようになりました。勢いのままに進んできた気持ちが少し落ち着き、勢いだけでは限界があるということをひしひしと実感していた時期だったのです。

私の場合、15才の時に母をガンで失った経験がこの仕事の原点になっていると感じています。思春期のそろそろ精神的には親離れしようとしている時期だったことも重なり、その時の私は母の死の悲しみを自分の中でうまく表現できずにいました。家族に対しても、友達に対しても、「母がいなくても私は大丈夫。しっかり生きていける」という顔をして過ごしていました。悲しむという感情を受容してしまったら、母の死を認めたことになってしまうと感じていたからかもしれません。けれどもそんな状態は長く続くわけもなく、どうしようもできない寂しさを、部屋のものを壊して八つ当たりしてやり過ごしたこともありました。その時、言葉では言い尽くせない気持ちを実感し、思うように表現できないことの苦しさを体験しました。

このような言い尽くせない思いや感情も、色を通してだと安心して吐き出すことができます。その頃よりはだいぶ大人になってから「色彩学校」で色彩セラピーの方法を知ったとき、私は「この方法をもっと早く知りたかった」と思い、さらには「まわりの人にも伝えていきたい」と感じるようになりました。私と同じように、言いたいことが言えずに感情が堂々回りして苦しい思いをしている人たちにとっても、ぴったりの表現方法だと感じたからです。

修了後、社会的活動を行っていくインストラクター自身が、「なぜ<色>を介してのセラピーを必要とし、学んできたのか」、というプロセスを改めて実感することによって、身近な方々に対しても<色>だからこそのセラピーの効果を感じていただくことができると私は思っています。

修了式では受講生お一人お一人の感想を話していただきました。今後の活動に意欲を燃やしている方。自分の目標が明確になった方。自分のテーマを見い出した方。新たなる自分を発見した方・・・。皆さんそれぞれに「色彩学校」で学んできた意味を言葉にして確認しているようでした。19期春クラスでの一期一会の出会いと、自分の原点を考えてみる体験は、これからの人生にとってかけがえのないものになるのではないでしょうか。

web.jpg

「色彩学校」専任講師 大村朋子

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL31.2007.1月 2007年ハート&カラーの“描”初め]

2007年01月12日

「ハート&カラーの“描”初め」

いよいよ2007年が始まりました!本年もどうぞよろしくお願い致します。

さて、ハート&カラーの年始といえば、「書初め」ではなく「“描”初め」。今年も「2007年の私」をテーマに、スタッフ全員が一年の抱負を色で表現してみました。いつもは笑いと活発な意見が飛び交うハート&カラーオフィスですが、この「“描”初め」の時間は、驚くほど静か…!コツコツコツというクレヨンの音が、あるときは軽快に、またあるときは力強く響き渡ります。

そして、完成したのがご覧のような作品!

taka2.jpg  oka2.jpg  shiro2.jpg
<Tさんの絵>           <Oさんの絵>         <Sさんの絵>

左側は、いつも穏やかでオフィスに平和な空気を運んでくれるTさん。真ん中は、数々の難題に限界なく挑戦し続けているパワフルなOさん。右側は、「今年は『北風と太陽』のお話の太陽のようになりたい」…と光あふれる太陽を表現したSさんの作品です。今年は、それぞれ昨年の絵と比べてみることで、思わぬ発見や驚きがありました(2006年1月のブログ参照)。ちなみに私の場合は…

hika1.jpg →  hika3.jpg
<1.昨年2006年の絵>           <2.今年2007年の絵>

2つを比べてみると、左側は“タッチは強いけれど根のない葉っぱと実”で、右側は“小さいけれど大地に根付いている芽”ように見えます。色も、ビビットな赤から、落ち着いた茶色やオレンジ色に変化しています。新しい業務の担当となってから約1年。少し落ち着いて仕事に取り組めるようになった今の心境が表れているのかもしれません。今となっては、左側の絵は「焦り」や「リキみ」の気持ちで“パンパンになった風船”のようにも見えてくるから不思議です。そして、そんなかつての自分を笑って受け止められるのも、“良い悪い”のない自由な「色」だからなのかもしれません。(写真だったら嫌になって破り捨てていたかもしれません…?(笑))

また来年ここに新しい絵が並んだとき、一体どんな発見があるのか…?新年早々、まったくもって気の早い話ですが、なんだかとても楽しみです!

 kakizome1.jpg

みなさんもぜひ「“描”初め」にトライされてみてはいかがでしょうか?

WEB事務局・提携事務局・子どものアトリエインストラクター 樋川祥子 

[VOL30.2006.12月 世田谷美術館に行って来ました!]

2006年12月14日

去る11月7日、世田谷美術館が主催する、世田谷区在住、在職、在学の方、並びに世田谷美術館友の会の方が参加できるという美術大学20期生対象に、末永蒼生のワークショップとレクチャーが行なわれました。今回はアシスタントインストラクターを専任講師の大村朋子と私が勤めました。

この講座タイトルは「色で体験する画家の心」。この時期、世田谷美術館では画家ルソーの絵の展覧の会期中でした。(12月10日終了)そこで、アンリ・ルソーなど6人の画家を選びだし、その日に気になる絵の画家を2人選んで頂き、それらの画家の絵から印象に残った色をワークシートにぬり、次にぬった色彩から思い浮かべる言葉を書き出す、というワークを行いました。 (写真1)

1.jpg  
写真1

講座終了後、一旦受講生のワークシートを「末永メソッド色彩心理研究所」で預かり、全体的な傾向をまとめました。たとえば、ルソーを選んだ方の多くは、黄色~緑色までの色を抽出しており、その周辺の色からイメージされる言葉としては「深遠」「生命」「原始」「ミステリアス」「安らぎ」など多くの言葉があげられていました。他の5人の画家に関しても同じように「色と言葉チャート」を作成しました。

今回のワークショップの結果をカラーチャートに集計する方法は、これまでの「色と言葉」のワークとはひと味違った面白さと発見があったと思います。それは、人が絵画からいかに感情を豊かにくみ取っているかということを示してくれたことです。ルソーであれば、その緑の階調から多様な言葉が生まれ、画家の静寂な精神世界を体験できます。また、ニキ・ド・サンファールであれば、爆発するような多色の表現から女性に共通の解放感がくみ取られていました。まさに、色という言葉を通して、作者と鑑賞者がコラボレーションする面白さが、カラーチャートにもはっきり反映されていたのです。このような画家と鑑賞者の対話を新しい形で提示できたということは、美術館としての新たな可能性をも感じます。

そして今回ルソー展の会期最後に20期生の作品展を行うことなり、同会場で前述のまとめを展示していただくことなったので、今回私がその会場を取材に行くことにしました。

会場に入ると、版画や彫刻と並んで、皆さんの作品が飾りになったクリスマスツリーがお出迎え。(写真2)会場の一番奥に、画家の絵と並んで皆さんのワークシートがきれいに展示されていました。(写真3)またこの会場を訪れた方にも同じワークに参加していただけるように、展示作品の横にワークシートを、またテーブルの上には末永のメッセージと共に画材を用意しておきました(写真4)。

2.jpg   3.jpg
写真2             写真3

4.jpg  
写真4

しかしこの時間、まだ入場者もまばら。平日の午前中だからかなと思い、しーんとした会場で何枚か撮影させていただきました。(写真5)ひとしきり撮影も終わり、さて帰ろうかなと思ったのですが、せっかくだから私も一枚描いていこうと画材のあるテーブルに座り直し、色を塗り始めました。

5.jpg 
写真5

私がこの日に選んだのはルソーの緑。様々なトーンの緑が重なって塗られている絵に、私はこの日は心惹かれました。そしてちょっとオイリーなオイルパステルを手に取り、子どもの頃のクレヨンのお絵かきを思い出しながらぬっていました。

と、ちょうどその時、世田谷区の小学4年生の体験学習の生徒さんたちが入室。さっそく画材を開いている私の机のところにやってきて興味津々!「よかったらやってみない?」と声をかけると、最初はテーブルに座る人数も少なかったのですが(写真6)、引率の先生の声かけもあったようで、あっという間に閑散としていたテーブルは満杯に!みんな奪い合うように画材を選び、楽しそうにおしゃべりしながら色をぬっていました。(写真7)

6.jpg  7.jpg
写真6                        写真7

どうやら人気のあったのはゴーギャンの黄色とマチスの青。黄色ではバナナを描いた子どもが数人!なるほどですね。青は海や夜、うずまきのイメージが多かったようです。描いているうちにどんどん集中していき、先生がもう終わりですよ!と言っても画材を離さない子どももいたようです。やはり色を使って自由に絵を描くのが楽しいのは子どもも大人も同じですね。

子どもたちと話をしていると、ちょうど転校したての男の子がいて、今日の体験がよほど楽しいらしく、「ぼく転校してきてよかった!」との一言。今度は、子どもたちと一緒にワークショップをやりたいな、と思った楽しいひとときでした。

最後になりましたが、このような機会をくださった世田谷美術館の東谷千恵子さんに改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

ハート&カラー 総合事務局:有坂佳子

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL29.2006.12月 幻のロングセラー『色彩楽』を復刻しました!]

2006年12月07日

世の中、ぬり絵ブームですが、ハート&カラーではなんと15年も前にぬり絵の本を出していたんですよ。その名も『色彩楽』(1992年に日本ヴォーグ社から出版)。自由に色を楽しみながら自己発見やセラピーが出来るというもので、長年に渡ってロングセラーとなっていました。 絵を描いてくださったのは、画家の沢田としきさん。当時は、沢田さんと末永がホテルに泊まり込み、2人でやりとりしながら作ったものです。編集を担った私は、そのまとめ役。末永の出す絵柄のアイデアを沢田さんが練り、次々とラフスケッチに落としながらイメージ以上の絵が仕上がっていったのでした。 その後に出版した末永のぬり絵本は全てそうですが、絵柄のモチーフや構図などは色彩心理の研究が元になっています。子どものアトリエや大人のセラピーの現場を通して、人はどんな気持ちのときにどんな表現をするのか、研究した結果をぬり絵に反映させているのです。そうした末永のリクエストを取り入れて絵を描いてくださるアーティストの方々には、毎回、本当に感謝! 自分の作品でありながらあくまでもぬり絵なので、ご自身のテイストを活かしつつ読者がぬりやすいよう、絶妙なバランスの作品を提供してくださいます。

book_2.jpg   nurie2.jpg    nurie3.jpg

今回、しばらく絶版になっていた『色彩楽』が大和書房から復刊されるにあたって、沢田さんが新たに素敵な絵を何点か描きおろしてくださり、内容もより充実。カラフルで楽しい絵の数々は、きっと読者の「ぬり絵心」を刺激してくれるでしょう。 年末年始の冬ごもりのシーズン、あなたも暖かいお部屋で色と戯れてみませんか。新しい年に、きっと新たな発見があるはず……。

(株)ハート&カラープロデューサー・江崎泰子

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL28.2006.12月 福岡校3期スタート!]

2006年12月05日

暖かな日が長く続いた秋も一雨ごとに気温が下がり、冬の訪れを感じる今日この頃ですね。 

「色彩学校・FUKUOKA 3期」が、11月11日(土)に穏やかにスタートしました。 初回ということもあり、最初は受講生の皆さんも緊張されている様子。それでも授業が始まり、配布された30色のクレヨンを目の前に色で楽しむワークショップが始まると、ふわぁーっと表情が柔らかくほどけていきました。色に触れることで緊張感がほどけていくこの瞬間に出会うたび、「色をぬることそれ自体にセラピー効果があるんだな」と実感します。 

crayon.jpg       nurie.jpg      

この日に行ったワークショップは「自分の中のもう1人の私」を色で表現してみましょうというもの。 ちなみに写真(右)は私が表現した「もう1人の私」。右側の頭が青い方は「会社での私」。情熱を持ってフレッシュさを忘れずに冷静さを心がけているイメージ。一方、左の頭が黄色の方は「プライベートな私」で、心身の安定感を求めている。そんな気持ちを表現しました。ぬり絵をぬりながら思ったことは、どちらの自分もとても大切で、「どちらか一方でやっていくことはできないよね」ということ。そして、表現の最後には、違う側面を持った自分が1つに統合されていくような感覚を得ました。 受講生の皆さんはと言うと…「とってもイライラしている私と穏やかさと柔らかい気持ちを持っている私」であったり、「糸の切れたタコのように楽しさを追い求める私と社会生活の中できっちり足元踏みしめて立っている私」などを表現されていました。

「色彩学校」では、毎回の授業の中で色彩ワークショップを繰り返し体験しながら「自分にとっての色に対する想い」そして「多くの方に共通する普遍的な色の意味合い」を深めていきます。そして全5回で行われる「基礎・セルフセラピーコース」の目的は『色に託した自らの無意識のメッセージに気づき、自らの色彩表現を自分で読み解く力』をつけること。それはセルフメンタルケアを行う力に繋がります。

セルフセラピーコースは、始まったばかり。 次はどんな色彩の物語に出会えるのか、今からとても楽しみです。 

「色彩学校」専任講師 佐久本恵

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL26 2006.11月 新連載!「不安について」 その1-いつもの不安 ]

2006年11月16日

世の中に不安を感じたことがない人はいないと思う。私の場合は、あらゆる感情の中で一番多く感じるのがこれだ。不安の感度がどうやら人より優れているらしい。ここ数年はその感度にさらに磨きをかける日々。ところが人からは自信満々のキャラクターに思われることが多い。その裏側ではとんでもない不安劇場が繰り広げられているのだ。何か事を始めるときにはまず、不安材料をあげつらう癖がある。表現にも、その時々の不安を表す色が登場する。

FUAN.jpg

このオーラぬり絵の色はまさに私が常日頃感じている仕事に関する不安。グレーが頭と身体全体を包み込み、更にダークな黒でシーリングされている。顔は真っ黒。何も見えない、聞こえない。全身の血が逆流している感じだ。色みを感じない無彩色は私の不安を的確に物語っている。特に講座の前は不安が臨界点に達することが多く、勝手に失敗した妄想をし、取り乱すことも度々だ。「上手く伝わらなかったらどうしよう、反応が悪かったら大変だ!」と心の中で百万回叫ぶのだ。救われない自分の状況をグレーは容赦なく表している。

無彩色と言えば、ピカソのゲルニカを思い出すが、ピカソはあの無彩色に戦争に対する、救いの無さを表現したのだ。私もこれを描いて不安がさらに増幅されてくるのを感じる。だったら好きなオレンジや赤を加えればいいのに。でも、そんな手は使いたくない。とことん、自分の不安を直視することから、可能性が生まれると信じているのだ。

「色彩学校」専任講師 岡崎美香

 

***スタッフブログ事務局よりご連絡***
皆さんの“不安”に関するご意見・ご感想をぜひお聞かせください!
投稿は、このブログの右下の「コメント」欄にお願い致します!

コメント (2)| トラックバック (0)

[VOL26 2006.11月 色彩アートセラピーのワークショップを開催]

2006年11月09日

『いい色の日』特別企画として、10月29日(日)に第1回目の「色彩アートセラピー」のワークショップを行いました。今回の企画はなんとキャンセル待ちが続出するほど大人気。当日も多くの方々に参加していただきました。皆さん「絵を描くのは久々」ということでしたが、色々な画材を体験したあとは、ご自身の感情を思い思いにまるで物語りのように画用紙に表現されていました。

画材はクレヨン、色えんぴつをはじめ、水彩絵の具、パステル、オイルバー(油絵の具をスティック状にしたもの)など様々。とくにパステルやオイルバーなど、普段手に触れることの少ない画材と出会った時には、童心に返ったようにあちらこちらで歓声が上がります。大人になっても、いや大人になったからこそ<はじめて>を体験する新鮮な感動というのは、少し凝り固まった常識や感情をほぐしてくれるのかもしれません。

omura1.jpg     omura2.jpg

参加者の方は20代から80代と幅広く、初対面の方ばかりのはずなのに、色や画材体験を通してコミュニケーションも弾みます。偶然グループが同じになって、青の世界を表現をした20代くらいの男性の方が、青とは対極的な真っ赤なチューリップを大きく描かれた70~80代くらいの女性の方とお話をされていたり。40~50代の女性のグループが作品に表れる体調について語り合っていたり。そんな皆さんの様子を拝見すると、アートセラピーがますます身近なものになっているということを実感しました。

今回は、朝日新聞のマリオンの記事に「アート&セラピーコース」の内容が掲載されたこともあって、多くの方の反響をいただき嬉しいかぎりです。ワークショップは2回目が11月17日(金)にもございますので、ご興味のある方はぜひいらしてください。心惹かれる画材との出会いがきっとあるのではないかと思います。

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL25 2006.11月 「心のケア」勉強会 vol.3、vol.4が行われました]

「心のケア」勉強会vol.3は、10月5日に「喪失体験者に寄り添そって…」というテーマで開催。NPO法人「生と死を考える会」の副理事長の杉本脩子さんをお招きして、「死別体験をした方へのケア」についてお話を伺いました。実は、杉本さんご自身もご主人を闘病生活の末に亡くされていて、その後20年近くこの会で活動されているとのこと。また、勉強会の参加者の中にも身近な人を亡くした経験を持つ方が多く、グリーフケアについてじっくりとお話を聞くことができました。

喪失体験直後の心や身体の変化や行動についてのお話では、死別直後には感情が動かなかったり、体の不調があっても自分では気づきづらいこと。そして2~3ヶ月経つとようやく、さみしさ、深い悲しみ、苦しみの感情がやってくる、とのことでした。実は私も数年前に喪失体験を経験しているので、お話を聞いているうちに自身の体験後の辛かった感情を追体験していました。また、会場の中にもつい最近家族を亡くされた方がいらっしゃって、「この頃ずっと体調がすぐれなかったのですが、当然だったのですね」と気づかれる場面も。同じ体験をした先輩に体験談を伺ったり、また同じ経験をしたもの同士で語り合う、グリーフワークの大切さを改めて感じた時間でした。

だれもが必ず迎える身近な人との死別体験。この苦しみ、悲しみとどう向き合うか、それこそがその後の生き方に大きな影響を与えるといいます。杉本さんも「これらの感情を消す特効薬も魔法もないからこそ、その人なりの方法で自分の感情を表現することが大切」と話されていました。「そんな時、言葉では表せないことも音楽やアートなど、他の方法でなら自然に癒されることもある。だからハート&カラーで行っている『色彩セラピー』を取り入れることも、新しい生き方を見つける過程につながるのではないか」と語ってくださったのが印象的でした。

1.杉本さん.jpg  2.杉本さん.jpg

*写真:NPO法人「生と死を考える会」の副理事長の杉本脩子さん

Vol.4は10月26日に「若年性アルツハイマーの介護を通して」というテーマで、色彩心理インストラクターの牛尾真澄さんをお迎えしました。牛尾さんは「色彩学校」の講師として活動されていましたが、今は休職され、数年前にこの病気を発症したご主人の介護を続けていらっしゃいます。そしてその介護に伴う様々な問題とどう向き合っているのか、また本人への「告知」について、症状が進んで行くときの本人の葛藤や不安について、自らの体験談をお話してくださいました。

また、「若年性アルツハイマー」についての専門的なデータや情報も詳しくレクチャー頂き、まだあまり詳しく認知されていないこの病気への理解に一歩近づけたのかもしれません。そして何より牛尾さんのお話を通して感じたのは、家族が愛情を持って病気のご本人に接すること、この病気を発症した人と共に病気に向き合い、対応していくことの大切さでした。

お話の中では実際に、ご主人とのコミュニケーションとして行ったカラーワークの様子や、ご主人が通っているデイサービスでの作品も紹介していただき、それら絵の中に、まさに心や身体の変化をみることができたのは、「こころの言葉」である「色」を使ったコミュニケーションならではではないでしょうか。

牛尾さんは現在、この病気の方とその家族を結ぶネットワークを地元で作り始めているそうです。
同じ病気に向き合う方々で集まり、コミュニケーションを深めることができるこのネットワークが、ますます広がっていくこといいなとつくづく感じました。

3.牛尾さん.jpg

*写真:色彩心理インストラクターの牛尾真澄さん

さて、今回行われた「心のケア」勉強会は、一般の方も参加いただける集まりなのですが、もともと色彩心理インストラクターが活動する時に接する、色々な対象者について知っておきたい基礎知識や対応の仕方について学ぶ講座としてスタートしました。今後も、このように貴重な体験をされた経験者をゲストにお招きして、「心のケア」について、色を通して考えていく講座を継続していきたいと思っています。

 (株)ハート&カラー 総合事務局:有坂佳子

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL24 2006.10月アートランド・子育て講座「わが子のための絵本作り」を通じて]

2006年10月13日

 さわやかな秋風が心地よい9月の朝。第2回目となるアートランドの子育て講座が開催されました。

忙しいお母さんが、お子さんを幼稚園や学校に送り出してほっとひと息つけるのは午前10時頃でしょうか。そんな時間に少しでも「お母さん自身にとって楽しいひとときを過ごしていただきたい」…と思い、今回は、お母さんが作る「わが子のための色彩絵本作り」というテーマでワークを行いました。

当日参加されたのは、8名のお母様たち。「普段、絵を描く機会の少ないお母さん方は、きっと絵本作りには悪戦苦闘なさるのでは?」と思っていたのですが、こちらの予想に反して“なんのその!”、たくさんの素晴らしい絵本が誕生しました。

もちろん、最初は、「“お母さん”として」頑張らなくちゃ!という役割意識や、「絵は苦手なの…」という緊張も感じられましたが、みなさん色を塗っているうちに気持ちがほぐれ、どんどんイメージが沸き、次々にページが色で染められていく…という様子でした。色のパワーって本当にすごいですね!それに、後半では、「そろそろ時間ですよ~」と声をかけても、なかなか描く手を止められないほど、絵本作りに熱中。「子どもが何かに夢中になっているときに“やめなさい!”と言われるもどかしさが分かるわ~!」とおっしゃる方もいらっしゃいました。自ら創作を体験することで、お子さんが絵を描くときの気持ちを肌で感じとっていただけたようです。

ということで、お母さん自身が楽しんで作った数々の“手作り絵本”。今後は子どもたちが、そこから楽しい物語をどんどん創り出していってくれるでしょう。そして、そこにはきっとステキな親子のコミュニケーションが生まれるのではないでしょうか。

mother1.jpg  mother2.jpg 

アートランドでは、“お母さん自身がハッピーになる子育て”を推奨しています。「お母さんにとって気持ちの良いことや楽しめることがあって、お母さん自身が幸せでいること」こそが、子どもにとって最良の成長エネルギーなのです。というのも、自分たちが子どもだったときのことをぜひ思い出してみてください。きっと、お父さんお母さんがニコニコ笑っているときが、一番幸せだったのではないでしょうか。

mother3.jpg

私には、すでに成人し独立した二人の娘がいますが、子育てのときは大変な思いをしました。子どもが学校の雰囲気と会わなくて不登校になり、学校に呼び出されるようなこともあったりで、思い描いていた「理想の母親像」や「理想の親子関係」とのギャップに途方にくれることもありました。そんな子育て真っ最中だったとき、「良い母」「良い妻」になるためのさまざまな講座はありましたが、私自身が「自分らしくいられる、ありのままの姿を受け止めてくれる」…そんな場所はなかなか無かったように思います。もし、私の子育て中にこういう講座があったとしたら、もっとニコニコ顔で子どもたちと過ごせたかもしれません。ですから私は、日本中のお母さん・お父さんにぜひ“親御さん自身がハッピーになる子育て講座”に参加していただきたいと思っているのです。

次回の講座は、11月19日(日)。「いい色の日」の特別企画として、子育てママ&パパのためのアートワークを行います。「ママだけ楽しむのはもったいない!パパも色をつかってハッピーにしてしまおう!いっそ、二人で一枚の絵を描いてコミュニケーションを深めよう!」ということで「対面ワーク」を企画しています。色のマジックは二人にどんな魔法をかけてくれるでしょう?
みなさまの参加を心よりお待ちしています。ペアであればお友達同士、ご兄弟・姉妹など、どなたとでも参加できます。詳細はアートランドのホームページをご覧ください。

(アートランドディレクター 玉城真由美)

※当日参加された方からステキな感想をいただきました!

続きはこちらをご参照ください

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL23 2006.10月末永蒼生特別講演会『深化する色彩セラピー』に参加して]

2006年10月11日

「色彩学校」19期秋クラスの開講に向けて開催しております講座説明会も残すところあとわずか。現在、徐々に受講申込書が事務局に届けられ、10月下旬の開講に向けて準備を進めているところです。今日は、先日開催した「色彩学校」主宰・末永蒼生の特別講演会で感じたことをご紹介させていただきます。

今回の末永先生の講演会にも、著書を手にされたことがきっかけで毎回のように聞きに来てくださる方や、「色彩学校」に興味を持ってくださった方など、たくさんの方にお越し頂きました。
私も事務局として参加したのですが、今回の講演は、「色彩学校」主宰者である末永先生がなぜ色彩心理の研究を始めたのか、そもそも末永蒼生とはどういう人物なのか…を語りながら、現在「色彩学校」でお伝えしている色彩セラピーについて、その“深化”の課程を聞くことが出来ました。

画家の家庭に生まれ、身近に表現があったこと。末永先生も少年時代より絵を描くことで自分自身を見つめたり、発散したりしてきたこと。学校を出た後はアーティストを目指して創作活動はもちろん音楽、即興劇などさまざまな表現方法を模索し続けたこと。
そのプロセスの中で、40年経った今も続く「子どものアトリエ・アートランド」での子どもの表現の研究に辿り着いたこと…などなど。

教会アトリエ.jpg

実は私も学校事務局の傍ら、インストラクターとして「子どものアトリエ・アートランド」にも関わっていますが、子どもたちの表現にはその時の感情や心理がストレートにぶつけられていることが多々あります。それは常識的な考え方にとらわれ、周りの目を気にしすぎてストレートに自分を表現することが難しい大人からしてみれば、なんともうらやましい、まさに人間の原初的な姿を見ることが出来ます。

話は、ある12才の少年の詩と、松任谷由実さんの初期の名曲『ひこうき雲』に描かれた“青”の世界を例に「自己肯定力」の違いなどにも触れ、会場に『ひこうき雲』が流れると涙される参加者の方も…(実は私もその1人です。)

「色彩学校」で体験し、学んでいただくセラピーとは、自分自身にもともと備わっている“自己回復力”を全面的に信頼し、徹底して自己と対面することで自らの潜在力を引き出し、自己を解放すること。巷にあふれる、他者に与えられるセラピーとは根本的に違う手法です。自己表現によるセルフセラピーの方法を身につけられたら、専門家に頼らずに誰でも日常的に自己回復し、自分を信頼する力を取り戻していける…そしてそれこそが、他者への共感や心豊かな社会を作り出すひとつの道ではないでしょうか。


事務局として携わるようになって数年。毎年内容を見直し、少しずつ“深化”している「色彩学校」の色彩セラピーにご興味をお持ちいただいた方は、まずはお気軽にお問い合わせ下さいね。
じっくり色彩セラピーを体験・学びたい方、また気軽に表現を楽しみたい方など、目的にあった講座やワークショップをご案内させていただきます。

「色彩学校」事務局 白石 順子
admin@shikisaigakko.com

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL23 2006.9月「心の薬になる物語療法の世界」] 

2006年09月27日

「色彩学校」ゲスト講師公開講座 「心の薬になる物語療法の世界」
聖路加国際病院 精神科部長 大平健先生 (報告:大村朋子)

公開講座の打ち合わせのために訪れた聖路加国際病院には、相変わらず豊かな緑があふれていました。私の友人が以前入院していたことがあって、初めてこの病院へ行った時、その内装の落ち着きや、音楽ホールがあることに、根っからの病院嫌いの私は驚き、こんな所なら少し入ってもいいかもと思ったのでした。
精神科は3階にあり、診療を終えて出ていらした大平先生は、静かに声をかけて下さり、実はご自宅がハート&カラーのすぐ近くというようなことを気さくにユーモアたっぷりにお話ししてくださいました。

今回、ゲストの先生をどなたにしようと考えていたとき、「色彩学校」担当の講師陣が大平先生の本を全員読んでいたことが出発点。とくに書籍「診療室の赤ずきんちゃん」の物語療法の世界観は、その考え方が「色彩学校」の色彩セラピーと共通点が多く、こうなると、是非とも先生にお願いしてみたいと気持ちは高まりました。そして、病院に直接ご連絡したところ、今回の講演の運びとなったのでした。

当日は「色彩学校」の修了生、在校生はじめ、多くの方が講演に足を運んでくださいました。
精神科の仕事とは何か、また実際に患者さんと接している時に大事にしている「聴く」と「診る」の視点のお話しなど、決して難しくなく柔らかな語り口でお話しは進みます。
「私の講演はあっちこっちに話しが飛びますから、、、」とおっしゃっていましたが、余談と思わせておいて、実は最終的に話の筋がみごとにつながるプロセスは、絵本や昔話が大好きで、治療にも用いているという大平先生のお人柄を感じさせるものでした。あまりにお話しが面白いので、思わずこんな精神科の先生なら受診してみたいと感じてしまう程。

ohira.jpg

患者さんの悩みの元は何かを「聴いて」「診る」ことの大事さ。それは絵を通してクライアントの心の本音をともに見ていく私達色彩セラピストの姿勢とも通じるものでした。


 

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL22 2006.8月]「アートセラピーと免疫力」 

2006年09月08日

「アートセラピーと免疫力」 報告:大村朋子

8月の中旬、名古屋の恒川クリニックで、色彩セラピーの前後で免疫力はどう変化するのか、という実験ワークショップを行ってきました。 

恒川クリニックでは、ホリスティックな『療養』という考え方を基にした診療の実践と養生の指導をしています。私が院長の恒川先生に初めてお会いしたのは、「アート&セラピー色彩心理協会」主催の色彩フォーラムでのことでした。恒川先生は、協会の顧問でもあり、今年度の色彩フォーラムのゲストパネリストとしてお招きしました。ホリスティック医療に関しては、以前から関心がありましたがが、直接先生とお会いしてお話を伺うと、いかに日々の養生が大切かということを改めて考えさせられたように思います。

実験当日、医院に伺い血液検査を実施。ここで何を調べるかというと、血中のNK細胞。NK細胞というのは、白血球の中にある細胞で、ガン細胞などを殺してくれるものなのだそうです。恒川先生のお話しによると、ガンの発症はすぐに現れるものではなく、人間の体の中では日々ガン細胞が生まれていて、それをNK細胞が殺してくれるのことで健康が維持されているといいます。けれども過度のストレスによってNK細胞が壊れてしまうと、ガン細胞が勝ってしまうので、発症しやすいということなのだそうです。

恒川先生は、ガン細胞とNK細胞の写真も見せてくださいました。 ガンと立ち向かっている写真と戦い終わった写真。ガンの映像はイソギンチャクのような、アメーバーのような生生しいもので、NK細胞との死闘の後は両者ぼろぼろの状態。私達の自覚しないところで、日々このような戦いが繰り広げられているのだと思うと、日頃当たり前のように酷使している体に申し訳ないというような気持ちにさへなるのでした。

tsune4.jpg

NK細胞の数値は例えばそれが30なら、100のガン細胞があったと仮定すると、30のガン細胞を殺してくれると判断できるので、人間の免疫力がどのくらいのものなのかをはかることができるそうです。平均は30~40とのお話でしたが、基準値があるわけではないので、まずは自分が通常どのような数値なのか知り、今回の場合には、色彩セラピーの前後でどのように変化したのかという自分なりの違いを見ることに意味があるということでした。 

私の場合は、ワークショップの前より、血圧も脈拍も高くなり、体内の血流が巡ったというような実感がありました。ふだんインストラクターとして仕事をしていると、ついつい自分自身の色彩セラピーを思いきり集中して行う時間が持てないもの。今回はいち参加者として心行くまで表現を楽しみ、その結果少し興奮ぎみだったのでしょうか? 

tsune1.jpg tsune3.jpg

 さて、結果はいかに!当日は12名の参加者でしたので、データとしては充分とのこと。続きはまたの機会にお話します。それにしても、クリニックと、セラピースペースが一体となったこのようなクリニックが、世の中にもっとたくさん増えてくるといいなと、つくづく感じた一日でした。

 

[VOL21 2006.8月]"再生"-屋久島の緑に癒されて

2006年09月01日

"再生"-屋久島の緑に癒されて


涼やかな風に秋の到来を感じる今日この頃ですが、皆さんは暑い夏をどのように過ごしましたか?
私は、この夏念願の「屋久島」へ旅行をしてきました。今年はなぜか無性に「緑一面の世界」に身を投じたい!と思ったのです。

yaku2.jpg

「屋久島」に旅行し、感じた気持ちは「共生」。
車でゆっくり1周するのに3時間もあればという小さな島の中に、熱帯地域と亜寒帯地域が混在しているというめずらしい気候。山の自然を守ることが、海の魚の命を育むという自然の偉大なサイクル。そして屋久島に暮らす人々が、自分たちに必要なものは何か、守っていくものは何かと考え、自分自身の気持ちにナチュラルに暮らす、その肩ひじはらない暮らし方に感銘を受けました。

私がこの夏こころ惹かれた「緑」は、「色彩学校」の調査では「生命力、安定、安心、再生、バランス、心身の消耗感」などの心理傾向を多くの方がイメージされます。
無性に緑一面の世界に身を投じたい!と切望した私の背景には、何処か肩ひじはって色んなことにしがらみを感じて日々の生活に消耗し、心の体力が低下していたようです。
「緑」を求めた私のこころのメッセージは、そろそろ心身のバランスを整え、疲れ切った気持ちを再生する必要があるよというメッセージだったのだな~と、感じています。旅行に行く前の私は、まだまだ自分はがんばれると思っていたんですが、疲れていたんですね…色は本当に心のままをあらわしています。

yaku1.jpg yaku3.jpg

アートセラピーをおこなっている私たち「色彩心理インストラクター」は、色のことを「色はこころの言葉」ととらえています。絵に表現した色、ついつい手にとってしまっている色…それは自分の心のメッセージ。
あなたが今、こころ惹かれる色は、何色ですか?

「色彩学校」代表末永蒼生著書「色はことのは」にも、屋久島の緑について書かれています。写真家の内藤忠行さんの写真がとても美しい見て楽しいおすすめの一冊です。

「色彩学校」東京校、仙台校、福岡校が10月11月に開講いたします。色と心の世界を感じてみたい、深めてみたい方、無料の説明会も随時開催しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

「色彩学校」専任講師 佐久本恵


 

[VOL20 2006.8月]アートランドの子育て講座が始まりました!

2006年08月14日

『ファザーリングって何ですか?』

「子どもの気持ちが分からない…」「しつけと愛情のバランスをどうやってとればいいのでしょう?」と日々の子育てにお母さんたちの悩みはつきません。確かに、お母さんがたった一人で子どもに向き合っていくというのはなかなか大変です。でも、もしお父さんとチームワークが組めれば、勇気百倍。最近は、積極的に子育てに取り組むお父さんたちも増えてきました。仕事も大切ですが、自分の子どもを一人前に育てるということも、愛に満ちた“大事業”なのではないでしょうか。
そこで、アートランドでは「子どもの心に近づく一番の方法はアート!」ということで、新しく「お父さんも・お母さんも楽しめる子育て講座」を開始しました。第一回目の講演のテーマは、最近話題の『ファザーリング(お父さんの子育て)』。今回は、先月、青山こどもの城で開催された講演会の様子について、ご紹介させていただきたいと思います。

子どもが描いた絵に、色をぬってみると…?
参加されたのは、約50人のお父さんとお母さん。まずは、「子どもの気持ちを体験してみる」ということで、白黒で模写した6種類の子どもたちの絵から、気になる一枚を選んで色をぬってもらいました。すると…

papa1.jpg  papa2.jpg

『何も考えずに色をぬるって楽しい。子どもが夢中になって絵を描いているときの気持ちがわかったような気がします。』
『童心に戻って自分の心を見つめることができました。絵を楽しむことに、上手い下手は関係ないということがよくわかりました。』
『息子がクレヨンをぬりたくって楽しんでいる気持ちが分かったような気がします。これからは、子どもの絵を見たときに「こんなの…」ではなく、「素敵だね、きれいだね」と言ってあげたいです。』

…と、みなさん久しぶりのぬり絵を楽しむとともに、子どもたちが“お絵かき”に熱中する気持ちを実感していただけたようです。

子どもの絵は心のメッセージ
後半では、実際に子どもたちが描いた絵とそのエピソードが紹介されました。子どもたちの絵には、驚くほどそのときの心の状態が反映されていて、身を乗り出して話に聞き入るお父さんも…。

pic1.jpg 
・画面いっぱいのお父さんの顔。いつも楽しいお話をしてくれるので、口元が赤で強調されています。
(8歳 男の子)

pic2.jpg
・お父さんが出張で、毎日帰ってくる日を数えていた。首の長い鶴の絵からは、“首を長くして待つ心”が感じられます。
(5歳 女の子)

pic3.jpg
・大好きなお相撲の絵。この頃は、パパが育児に協力してくれるようになっていたとき。実は力士の顔がお父さんそっくり!“世界一”の文字は「お父さん大好き」の気持ちの表れ。
(11歳 男の子)

子どものエネルギーを高めるお父さんの存在感
子育てに関わるお父さんの姿はさまざまです。じっくり側にいて世話をするタイプ、少し離れたところから見守って応援するタイプ…。どちらにしても、「かっこいいお父さんが自分を応援してくれている」という“父親の存在感”は、間違いなく子どもたちに伝わっています。お父さんの存在は、子どもの心の成長のための大きな“栄養”になっているのです。
子どもたちは、大人が思っている以上にお父さんのことを気にかけて、お父さんに心のメッセージを送っています。そして、その想いは子どもたちの絵に溢れています。普段は仕事で忙しいお父さんたちにも、「いま、どんなメッセージを送ってくれているのかな?」という目で、ときどき子どもの絵を眺めてみていただけたらと思います。

広がる温かいまなざし
参加された親御さんからは、「子どもを育てるのがますます楽しみになった」「今までの子育てを見直すいい機会になり、子どものことがもっと愛おしくなりました」「子どもが表現するひとつひとつのことをもっと大切に受け止めて、一緒にいる一瞬一瞬をもっと味わおうと思いました」といったご感想をたくさん戴きました。子どもたちを見守る“温かなまなざし”はどんどん広がっているようです。
今後の「お父さんも・お母さんも楽しめる子育て講座」の開催については、ホームページで随時お知らせさせていただきます。ぜひお気軽にご参加下さい!

取材担当:子どものアトリエ・アートランド 樋川祥子

[VOL19 2006.8月]「色彩学校」専任講師 セミナー同行記

2006年08月11日

「色彩学校」専任講師 セミナー同行記
講演・取材窓口担当:有坂佳子

(株)ハート&カラーには、色々な方からセミナーやワークショップのご依頼を頂きます。きっかけは末永蒼生の著書を読んだり、ハート&カラーのホームページを見たり。徐々にその数も増えてきて、「色彩学校」の専任講師が伺う機会も多くなってきました。

今日はその中で、初夏に行われた、足立区千住保健所のワークショップのご報告をしましょう。

当日の担当講師は佐久本恵講師。この日は「千住あずま住区センター」主催の「若々しく生きるために」というワークショップに伺いました。参加者は、地域に暮らしていらっしゃる高齢者の方々です。実はこちらのセンターからのご依頼はこれで2回目になります。今年の2月、佐久本講師が同じ保健所内の「健康千住21世話人会」という、地域の高齢者のお世話役のボランティアをされている方々対象のワークショップで、色彩セラピーを体験していただいたところ、とてもご好評をいただき、今度は高齢者自身に体験してもらいたいとワークショップが企画されました。

後日談によると、世話人の方々は「今度ぬり絵をやる集まりがあって先生が来てくれるのよ。ぜったいおいでね。」などとカラオケ大会の席で勧誘してくださったり、一人暮らしの方の家を訪問して直接お話してくださったそうです。やっぱり地域のネットワークは強いですね。当日は、60代から90代の方までの方が集まり、定員の50人は越えていたのではないでしょうか。

中には男性も数人いらっしゃり、最初はちょっと恥ずかしそうにされていましたが、ワークが始まると、もう脇目もふらずに色をぬって楽しんでいらっしゃいました。

皆さん、色を塗りながらおしゃべりも活発!そしてワークの後は、近くの人とできあがったぬり絵を見合う時間に。あっという間に会場中おしゃべりの嵐になりました。

その後は、佐久本講師が、デイケアでの何人かのぬり絵の色の変化から、その方の心やからだの変化を解説し、そして最後にはもう一度ぬり絵の時間。1枚目の時の緊張感もとれた様子で、ご自分の気持ちに合わせてクレヨンの色選びもじっくりと。「手は肌色と思っていたけど、こだわることはないわね。好きな色を塗るわ」とか「このクレヨン気に入ったよ。いったいどこで売っているの?」など、皆さんすっかり色のとりこなっていたようです。

最後に、皆さんが書いてくださったアンケートからいくつかの声をご紹介しましょう。「色と心 若々しく生きるために 自分の生き方を考へさせられました。」(70代女性)「色彩がこれほど人間の気持ち、感情表現にあらわれる事にびっくりしました」(60代女性)「これからの毎日のくらしに大変参考になりました。とても有意義にすごさせて頂きました。ありがとうございました。」(80代男性)「初めてですが とっても楽しく ぬりえが出来ました」(80代女性)

ぜひまたこんな風にいろいろな方々と「色彩セラピー」を楽しむワークショップの時間を共有していけたらと思います。ワークショップやセミナーを企画したいとお考えの方がいましたら、ぜひ一度ハート&カラーの有坂までご相談ください。ご連絡おまちしています!

(株)ハート&カラー 講演、取材窓口担当:有坂佳子 
(電話:03-5474-7810 FAX:03-5474-2860 e-mail:arisaka@heart-color.com

1.jpg  2.jpg

熱心にぬり絵に取り組む参加者のみなさん。

3.jpg

男性の参加者も楽しげな表情に。

コメント (0)| トラックバック (8)

[VOL18 2006.7月]アート&セラピー色彩フォーラム'06のご報告

2006年07月21日

 「アート&セラピー色彩心理協会」主催の研修会のご報告

forum1.jpg  forum2.jpg

今年のテーマは“セルフケアとしてのぬり絵セラピー”  最近はぬり絵が大ブームですが、ハート&カラーでは色彩セラピーの1つとして約20年前からアトリエでぬり絵を取り入れていました。協会ではぬり絵のセラピー効果や有効性を再確認しよう!と、この日は末永蒼生先生の作った新しいぬり絵を使って、参加者みんなでワークショップをしました。新しいぬり絵は「セルフチェックぬり絵」というタイトルで、自分の価値観を色を通して見直すことでセルフセラピーにつながるというもの。また、このフォーラムの翌日に書店に並んだ最新刊『しあわせ“ぬり絵”セラピー』(宝島社)も、今までのぬり絵本とはちょっぴり志向が違うもので、初めて手にした参加者の方たちには大好評でした。皆様もぜひ書店でお手にとってご覧ください。 さらに、ゲストとして医学博士・恒川洋先生と、末永蒼生先生の対談も行われました。「ホリスティック医療におけるアートとセラピー」をテーマとしたお話の中で、私たちの普段の生活の中で自分の身体や心をいたわって暮らすこと、つまりはセルフケアがいかに大切か…、といった“養生”のお話は参加者の心に染みたようです。手軽にできるぬり絵もすばらしい養生の一つだと実感しました。また、医療分野におけるメンタルケアの実例では、恒川先生と末永先生が協力して行った癌患者の方のためのワークショップで、心身の苦しみを色を使って和らげたお話がとても印象的でした。 年に一度のフォーラム、地方からの参加者も多く、仲間の輪が広がって本当に有意義だった、というお声を多くいただきました。色に興味のある方なら誰でも協会の会員になれます。お申込・詳細のお問合せは、協会事務局まで。お待ちしております。

協会事務局:白石順子

コメント (0)|

[VOL17 2006.7月]末永蒼生講演会レポート

2006年07月19日


全国に広がった、アートランド提携アトリエ…、各地域ごとにネットワークもどんどん生まれています。ネットワークは現在、福岡、岡山、大阪、名古屋、広島そして東京地区でそれぞれ展開されています。各ネットワークではアトリエ主宰者が協力してイベントを開催したり、勉強会を開いてインストラクターのスキルアップをしたりと盛んな活動報告が本部アートランド事務局へ報告が寄せられています。今回はそのネットワークの一つ、東京地区の提携アトリエ主宰者たちが協力して末永蒼生先生の講演会を開いた様子をご紹介します。


この講演会を企画したネットワークには「ハーティトゥリー」という名前がついています。メンバーは東京を中心に近隣の県で開設している提携アトリエ主宰者の方々です。でも、「ハーティトゥリー」には参加地域の限定が無いので、メンバーに関西のアトリエ主宰者もいる大きなグループのネットワークです。


講演会は2006年6月11日(日)東京・青山子どもの城で開催されました。テーマは絵を通して子育てを考える『子どもの絵は心のメッセージ』です。会場には、「子どものアトリエ・アートランド」会員の親御さんだったり、そのお友だちなど総勢70名以上の方々が参加されていました。


前半は、子どもたちが描いた11枚の絵の中から、気になる一枚を選んで模写をするワークショップ体験。初めのうちは「クレヨンを使うのは小学生以来!」「絵を描くのは苦手…」と少し戸惑いぎみの皆さんの様子でしたが、描き始めると子どもたち以上に熱中(?!)。描き終わった後も「火山の爆発の絵を模写したら何だかスッキリした!」「子どもらしい自然で歪(いびつ)な線は、描こうとしてもなかなか描けない」「ここまで強く塗り込めるのは、意外と力がいる」また、「実際に描いてみて初めて子どもの気持ちが分かった!」という感想など、皆さん模写絵を通してたくさんの気付きがあったようです。


後半の講演会では、子どもたちの絵に見られるさまざまな成長のプロセスが末永先生から子どもの絵を見ながら紹介されました。「子どもには、自分の力で成長する能力がもともと備わっている」ということ、「子どもの持っている世界を大切に育てるのは私たち大人の役割」など、末永先生の子ども時代(12才の時)の絵を見ながら話されたことは、子育てをしているお母さん、お父さんには自分の子どもに置き換えてお話を聞いていらっしゃったようで、中には感動の涙を流されている親御さんもいらっしゃいました。


連日のように報道される子どもたちの悲しい事件を耳にすると、不安に感じられることもあるかもしれません。また、子育てをしていると、多かれ少なかれ「うちの子はこれで大丈夫かしら?」という悩みをもつこともあるでしょう。それでも、家庭、地域、そしてアトリエから、子どもの“自由で安全な環境”を見守る気持ちが少しずつ広がっていけば、確実に子どもたちの未来につながっていくのではないでしょうか。参加された皆さんから、「今アトリエで自由な表現をしているのは、子どもにとっても私にとっても大切なことだと感じました」「子どもの中にある成長プログラムを信じて見守りたいと思います」といったご感想を頂き、改めてその輪が広がりつつあることを感じさせていただきました。


報告者:アートランド提携事務局 樋川祥子


ht1.jpg ht2.jpg

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL16 2006.6月] 「色彩学校」名古屋校 開校!

2006年06月23日

今年5月から「色彩学校」名古屋校がスタート。10年以上も前から名古屋での開講を待っていた方もいらしたせいか、初回から、こちらも圧倒される熱気。先日の授業では受講生のみなさんに表現していただいた、赤、黄、緑、青、紫など8種類の色の表現をもとにその色に対する想いをお話しいただいたのですが、それぞれの方の経験から生じた「心の言葉」にみなさん心揺さぶられるという場面も多々ありました。また、人間関係を配色から読み解いてみるというカリキュラムでは、自分のコミュニケーションのあり方が客観視でき、驚かれている方の多いこと!今まで思いこんでいた「人との関係性」を新たに別の視点から捉え直してみる、という意見も多く聞かれるという展開になりました。共通して「色ってすごい!」「怖いくらい自分が出てる!」といった感想を漏らす方も。基礎の「セルフセラピーコース」はまだ始まったばかりですが、今後も色からのメッセージを多くの方に感じていただけるように熱い授業をしていきたいと思います。

「色彩学校」名古屋校  担当: 岡崎 美香

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.15 2006.6月]美術館ワークショップへ!

2006年06月07日

美術館ワークショップへ! ~ いわき市美術館 ~
          「アート&セラピーコース」担当インストラクター: 星野 薫   

ハート&カラーでは、これまでに美術館にて数々のワークショップを行ってきています。
今回は、その中で先月5日に担当させて頂いた福島県いわき市立美術館での様子をお伝えします!

今回は、ラウル・デュッフィー展の同時企画として実施された 『色彩を楽しむ生活 - カラーコーディネイトで生き生きと!』と題して企画されたワークショップです。
参加者は絵を描くことや色彩を体系的に学ぶことは、ほとんど初体験という50代前後の女性の方、約20名でした。
4日間のプログラムで私が担当したのは、後半2日。デュフィ風にオリジナルの配色でテキスタイルをデザインしたり、音楽を聴きながら絵を描くといったコーナーです。

はじめは、「自身がないからー」「ヘタだから…」とつぶやく参加者の方が多く、実は私も、大丈夫かなー…、と心配になりましたが、一転。
ワークや簡単なレクチャーを重ねていくうちに、皆さんの内面にあった豊かなイメージがどんどん出てきて、次々に素敵な作品が生まれました。
作品発表の時は、それぞれの方に解説をしていただきましが、言葉の豊かさに、こちらの方が驚いてしまいました。
都会の人のように飾らないぶんだけ、とても率直で次第に20人の参加者の間にも連帯感みたいなものが生まれて行きました。
このワークの場では正直な自分を出しても大丈夫という信頼感ができてきたからでしょうか。60代の女性の方が「じつはカンジンスキーが好きで」と言われ、画集をもってきたり、すごくシュールな写真を撮っていたり……。
最後の感想で、数年前にご主人を亡くし、今は1人で90歳の寝たきりの母親の介護をしているという60代の女性が、「色を通して自分が充実した時間をもてたおかげで、家に帰って90歳の母のことを優しく抱きしめてあげられそうです」と言って下さったのが、心に残りました。
この他にも、人知れず表現活動をしているなど、1人1人の個性的な心の世界が感じられる場面がたくさんありました。
とくにセラピーなどとテーマに掲げなくても、人は色を表現することで自然に心が喜びの方向に向かうのかもしれません。アートセラピーによって参加者の皆様が変って行く様子を実感し、その現場に立ち会えたことにとても感動しました。
アートが人を癒す力を、改めて 見つめ直す最高の機会となりました。

<ラウル・デュッフィー展> 全国にて巡回開催中 
2006年6月10日~7月24日 静岡アートギャラリー
2006年9月7日~26日 大丸ミュージアム東京

 IMG_3706.JPG     IMG_3767.JPG 

(1)音楽を聴きながら創作    (2)できた作品をシェア

IMG_3780.JPG

(3)全員で記念写真

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.14 2006.5月]末永蒼生のセミナー同行記

2006年05月01日

「第4回ペイントショー2006」(東京ビッグサイト)での末永蒼生のセミナー同行記
講演・取材窓口担当:有坂佳子

このペイントショーは4年に1回行われる日本最大の塗料業界のイベント。対象者は業界関係者から一般消費者の方までと幅広い層に考えられています。そして事務局側の主旨として、一般の方にもに楽しみながら彩リ・色についてより興味を持ってもらいたいということから、末永蒼生への講演のご依頼となりました。末永は8年前にもペイントショー全体の色彩プロデュースを行っており、今回で2度目の関わりとなります。

最初にご依頼の連絡を頂いたのが昨年の6月。それから約1年ほどの準備期間を経て、先日4月8日のイベント最終日の「ライフスタイルセミナー」にて、末永蒼生が「心を元気にする色彩の力」と題した講演を行いました。当日はまだ肌寒く、急に雨模様になるあいにくの天気でしたが、このイベントが数年ぶりに行われたこともあり、日本全国から156人もの方が出席。

その参加者には、まず受付にて「今日の自分の気分にあった色」を選んでいただきました。「赤」を選んだ一番前に座っていた女性は「とてもこの講座を楽しみに来ました!」という感想。「黄色」を選んだ男性は「イベント会場に色々なブースがあり、どれも興味があって…」とのこと。そして「グレー」を選んだが女性は「朝出てくる前に色々なことがあり、気持ちがもやもやしている」とエピソードをお話してくださいました。このように無意識で選んだ色と気持ちを言葉にすることで、ご自分も、そして聴いている方々もその人の気持ちがより身近に感じられるのが、色彩心理のおもしろいところ。気分が乗ってきたところで、この後は映像をたっぷりと見て頂きながらの末永のレクチャーがスタート。具体的なエピソードを通して、生活環境における色の効果を語りました。色がより自分の気持ちと身近になった後だからこそとても楽しんで聴いていただけたようです。

講演後のアンケートから、末永の講演の感想をいくつかご紹介しますね。
「色は不思議だがおもしろかった」「色彩心理についてとても興味があり、本などを読んでいましたが、また新しい発見がありました」「色彩設計の大切さというものに改めて気づかされました」中には「仕事の採用をするときの面接に使います」や「本業は材料開発になるが、インテリア、エクステリアのカラーコーディネーターを視野にいれた開発を進めており、その道しるべになりました」という専門家からのご意見まで頂戴しました。とてもうれしい限りです。

この日に至るまで、イベント事務局の方は並々ならぬ準備を進めてこられたことと思います。この場を借りて改めてお礼を申し上げます。私としては今後もこのように、多くの方に「カラーセラピー」や「色彩心理」を日常生活の中やお仕事の中に取り入れていただけるような、そんな講演やワークショップの機会を作って、様々な対象の方に聴いていただけたらと思います。

*私・有坂はこのような講演そして取材など、外部からご依頼頂く仕事の窓口をしています。なお(株)ハート&カラーでは、講演やセミナーの講師として、末永蒼生の他、「色彩学校」専任講師の派遣をさせていただいています。ご希望の方はぜひ一度私宛にご連絡ください。お待ちしております。
TEL:03-5474-7810  FAX:03-5474-2860  e-mail:arisaka@heart-color.com(有坂佳子)

paint1.jpg    paint2.jpg

     講演前の受付            末永蒼生講演風景

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.13 2006.4月] 「アートセラピー」を楽しんでみませんか?

2006年04月28日

すっかり春めいて参りました。皆様いかがお過ごしですか?

さて、昨年の6月から始まった「アート&セラピーコース」も表現方法の4回目を終え、5月14日(日)に「切り絵」というテーマで最終回を迎えるところです。 表現方法のコースでは、「模写絵」「抽象と具象」「コラージュ」「ハンドペインティング」。そして、ラストは「切り絵」とバリエーション豊かに進めてきました。 「アート&セラピーコース」は「色彩学校」ならではの講座なので、表現をするだけでなく、心理的な側面から各々の表現を考察できるようなレクチャーや、お互いの作品のシェアの時間も大切にしています。切り口はあくまでも「アート=表現」によるものですが、そこを入り口にして、参加者の皆さんはお一人お一人自分の内面と対話して自己セラピーしていらっしゃるのが作品からも伝わってきます。 

私は自分のライフワークとして「色彩学校」で色彩心理やアートセラピーの意味を発信していますが、そのルーツをたどれば、そもそものきっかけは母の病気と繋がっていると思います。当時15才の私の母は、胃ガンで亡くなるまで入退院を繰り返していました。中学の後半から高校にかけての毎日の通院生活は、遊び盛りの私にとってもかなり辛い体験で、そんな気持ちの中に、病院の色彩環境の白い壁は気持ちを更に落ち込ませるものになりました。現在では、病院内の環境も随分変化したところもあるとは思いますが、その体験を通して、私は無意識に色と心はなにかしら関係があるということを感じていたと思います。

それから随分時がたち、色彩表現と心理の関係について、現在は伝える立場におりますが、活動していく中でも改めて思うのは、「表現することの大切さ」です。15才の私を振り返ってみると、自分の不安やストレスを親や友達にも言うことが出来ず、どこにどうやって吐き出せばいいのかもがいていました。今も毎日のように、心が痛くなるような事件や事故が報道されていますが、これもまた、人ひとりひとりが何か吐き出せないものを抱えてしまった結果、象徴的に出てきた出来事だと思います。 誰でもが気軽に表現することのできる一つの方法が、色であり、アートであると思います。 皆さんもセルフメンタルケアとして、表現することを楽しんでみてはいかがでしょうか?  「アート&セラピーコース」では、2期目の開講にむけて、体験DAYを実施いたします。ご興味のある方は、是非お問い合わせください!

AT2.jpg    AT1.jpg

http://www.shikisaigakko.com/bosyu/setumeikai.html 

「色彩学校」講師 大村 朋子

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.12 2006.2月発信] “心とろかす”ぬり絵のワーク

2006年02月07日

最近、「大人のぬり絵」が静かなブームになっていますね。ハート&カラーでも色彩セラピーの一環として、対象や目的に応じたいろいろな種類のぬり絵を使っていますが、実は私もこの一年間、老人ホームで暮らす祖父と「ぬり絵」のカラーワークを続けてきました。祖父は大正生まれの元銀行員。初めは「こんなの女、子どもがやることだ」と困惑気味でしたが、今では孫の頼みということもありしぶしぶ筆(クレヨン)をとってくれます(笑)。

ぬり絵のワークを始めた頃は、「もう生きる気力が無くなったよ」が口癖で、「こんなぬり絵に何の意味があるんだ?」と問いつめてくる祖父に、どう接して良いか分からず途方に暮れる日々でした。そして、そんな祖父に“今の気持ち”を色で表現してもらうと、やはり不安や困惑の気持ちを反映しているのか「灰色」ばかりを手にとりました。ですがあるとき、祖父がぬり絵の表現の一部分に必ず「オレンジ色」や「ピンク色」を描き加えていることに気づいたのです。

 

 

ハート.jpg  

(祖父のぬり絵1:ハートのふちにピンク色がぬられている)

 

 

人型.jpg

(祖父のぬり絵2:人物の頭のところがオレンジ色にぬられている)

 

 

意外に思い「この色はどんな気持ちなの?」と聞くと、「まだ“生きたい”という気持ちがあるのかなぁ…?」と応えてくれました。頑固者の祖父の「生きたい」という素直な気持ちを耳にしたのは初めてで、「祖父の希望の気持ちを見失わないでよかった」と感じるとともに、“色の力”に心底驚きました。色は、普段なかなか言葉にできない祖父の本音を引きだし、“心の思い”を溶かし出してくれたのかもしれません。

これからもアトリエの場で、またアートを通じたさまざまな場面で、「“心とろかす”あったかい空間を創っていきたいな」と思っています。

子どものアトリエ「アートランド」インストラクター   樋川 祥子

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.11 2006.1月発信] ハート&カラーの初ワークショップ

2006年01月19日

今年もよろしくお願いします。

新しい年が明けて、ハート&カラーは6日からスタートしました。
仕事始めは例年の恒例で、スタッフが各自手作り料理を持ち寄って、ランチを一緒にすることになっています。今年も、ベトナム風生春巻きやスパイシーなカレー料理があるかと思えば、地方に帰省したスタッフのおふくろの味も加わって、バラエティ豊か。デザートはウイーンからの手土産のザッハトルテでしめ、正月太りが加速されたランチタイムでした。


その後は、全員で初ワークショップにトライ。日頃、講師やインストラクターとして表現の場を提供させていただいている私たちは、スタッフ同士でワークショップをやる機会は、なかなかもてないものです。そこで、今年はまず自分たちのためにワークを楽しもうと、時間をとりました。テーマは簡単で、「今年の私」。言葉で1年の抱負を語るより、色で表現するほうが一目瞭然、というわけです。
思い思いに描かれたハート&カラースタッフの「今年」は?!

060119_1.jpg 060119_2.jpg

060119_3.jpg 060119_5.jpg


軽やかに大空を羽ばたいているようなイメージのAさん、マイペースのほんわかしたTさん、熟していく果実にこうありたい自分を象徴させているようなHさん。一方で、険しい山を越えていこうとする絵を描いたのは、努力家のOさん……。

そして私はと言えば、目まぐるしかった昨年を多色の渦のようなスパイラルで描いた後で、今年はもっとシンプルにと、好きな色と単純な形だけで表現してみました。

060119_4.jpg


こんなふうに、わずか十数人の事務所ですが、1人1人の思いを色で確認し、共有した1年の幕開けでした。

そして、今年もいろいろなことが動き始めています。


「カラーデトックス」や「映画と色」など多彩な内容で、1月末からワークショップコレクションの第2弾がスタート! これはどなたでも自由に参加していただけるものなので、興味のあるテーマに1度ぜひいらしてください。


「色彩学校」は、17期の皆さんがほとんどが中級に進み、これからカウンセリングセッションの実習が始まるなど、学びも佳境に入ってきているところ。

昨年秋から東京、福岡で始まった「新・本科」の受講生の方々も、自分と向き合いながら色と心の奥深さを実感されていることでしょう。児童科のほうも、アトリエ開設や各自の活動に向けて、2月には最終ステップが始まります。そして、この春には「色彩学校」名古屋校が開講予定です!あと今年は楽しいカラーイベントも企画していますので、楽しみにしていてください。


最後に、末永蒼生は本の執筆を何冊か抱え、この冬は外での活動を少し控えておこもり状態です。近況はまたブログ「色即是心」でお知らせできるでしょう。

さて皆さんのほうは、今年はどんな色あいになりそうですか? 
1月のまだ余白充分の心のカンバスに、あなたならではの美しい色を咲かせてくださいね!


ハート&カラー・プロデューサー 江崎泰子

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.10 2005.12月発信] 10月より「色彩学校」新本科始まりました。

2005年12月20日

051220.jpg

この秋2005年10月より「色彩学校」新本科が始まりました。

今秋から始まったコース“新本科”の大きな特徴は、色彩心理を学んでみたいという方のあらゆる目的にあったコース選びができるようになったことです。具体的に挙げてみると、「他の人のためではなく、自分のために色彩セラピーしてみたい」という方にも、「子育て中で子どもの絵に表れる気持ちを感じたい」という方にも、また「高齢化社会に活かしていきたい」という方にも、それぞれ必要なコースを進んでいただけるように、バリエーションを増やし、色彩心理の総合講座となってバージョンアップしたのが秋から始まった「新本科」なのです。

まずは、自分の気持ちと色を知るところから、プログラムはスタートします。
なぜ、自分と向き合うことから始めるのかな?と思いませんか?カラーセラピーの方法を深める一番の早道は、何よりも自分自身が色を使って自分の気持ちを感じてみることに尽きるからです。私自身も色彩心理を学び始めた頃は、絵なんて上手に描けないわと思ってしまって、なかなか心のままに表現することが難しく感じることがありました。でも色を介して自分自身の気持ちに向き合っていく体験をしていく内に、上手下手なんて気にしなくていいんだ!自分の気持ちそのままを色に託せばいいんだなと、いつしか表現することへの難しさは消えていきました。そして、自分自身が色に託す気持ちを知れば知るほど、不思議なことに廻りの方が表現する絵から感じる気持ちへの感度が高まっていくのです。

授業カリキュラムは、「色はどうして見えるのだろう?」というところから始まり、「赤の心理」「黄の心理」「青の心理」「緑の心理」・・と一つ一つの色に表れる心理を感じ、「赤と青」「黄と橙」「緑と紫」など、配色から感じる心理を学んでいく。と段階ごとにステップを重ね、いよいよ次回は自分史を色で辿る「カラーヒストリー」を行っていきます。

授業の回数を重ねるごとに、自分自身の色の引出しが増えていき、表現したものの心理が、どんどん自分自身で読み解けるようになっていきます。
実際の授業の中で受講生の皆さんは、「黄色で表現したのは、自分自身が甘えたいと思っているのかも」という発見や「母のことを好きだと思っていたのだけど、母と自分をイメージした配色では苦手な組合せに似ている。もしかして?」と疑問を感じる方など、色で表現したものから自分自身と対話する楽しみを深めていらっしゃるようです。

ちなみに、最近の私は「紫」にものすごく惹かれています。
「紫」というと、「色彩学校」の調査では「再生」「癒し」「疲労感」「ストレス」といった気持ちと呼応する方が多くいらっしゃいます。私自身が「紫」に惹かれる近況は、とにかく多忙、それでも自分自身の時間も大切にしたい。何とかバランスをとろうと自分自身を癒しながら前へ進んでいるそんな毎日です。「紫」を欲する心のメッセージは「バランスがとりたい」「疲労感を感じず、前に進みたい」という気持ちの表れなのかもしれないなと感じています。
皆さんも最近何となく手にとってしまう色や反対に何だか昔から苦手だと感じている色は何ですか?そこには無意識の心のメッセージが込められていることが多いのですよ。色と心のつながりを感じたい時には、ぜひ「色彩学校」に来てくださいね。

担当 佐久本恵

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.9 2005.12月発信] 「アート&セラピーコース」前期 画材体験を終えて

2005年12月02日

 P1010009.JPG    


実践科を6月に立ち上げて、はやいもので11月に前期画材体験の最後の回を終えました。


画材体験は、「色彩学校」本科でもカリキュラムの一部に含まれているのですが、一つ一つの画材をテーマにじっくり時間をかけて体験できるクラスを作りたいという想いが今回の「アート&セラピーコース」(<色彩心理 実践科>)の立ち上げにつながりました。お料理が、素材を吟味することでさらにバリエーションが増えていくように、画材も体験していくことで、自己表現の幅も自ずと広がり、自分自身のセルフメンタルケアは勿論のこと、アートセラピストとして活動される方にも様々な表現方法を身につけていただける場になるのではないかと思います。


6月からパステル、水彩、アクリル絵の具、油彩、粘土、紙と様々な画材体験を通して、参加者の皆さんお一人お一人が、画材から引き出される感覚や感情を実感していただけたのではないでしょうか。

P1010070.JPG


そしてインストラクターの私自身も、参加者の方々の表現からエネルギーをたくさんいただきました。

私は美術を専門に勉強してきた人間ではありませんが、小さいときからよく絵を描いている子どもでした。また、ありがたいことに、学校の美術教育でも、先生から「こうした方がもっといい」というような指導や評価の目にさらされるという体験がなかったので、基本的に好きなものを好きなように創っていました。ですから、大人になってからも趣味で絵本を創ってみたり、年賀状をちょっとこだわってみたり、色彩表現は大好きなんです。色彩表現の何が好きかというと、自分の世界を自分で創ることができるから。自分の為の表現なので、人の目を気にせずに自分だけの色の世界に入っていけるところが好きです。でも描いているとちょっと人に見せたくもなり、その人が自分の絵を楽しそうに見たり、笑ったり、驚いたりしていると、更に嬉しくなってしまうのです。


私自身、学生時代心理学を学び、自分の内面を見つめる一つの切り口としてのアート、色彩表現に興味を持って「色彩学校」を修了し今日にいたるのですが、「色彩学校」で講師としてインストラクターとして仕事を始めてからは、受講生や参加者の方々の多くの表現に出会い、一人一人の方の表現から聞こえてくる心の言葉の多様さに、日々驚きと感動を覚えます。そんな中、インストラクター自身が表現することの大切さを改めて感じています。

P1010075.JPG


けれども、今回正直に告白すると、前期の画材体験の中で、「油絵」は私が今まで使ったことのない画材でした。「オイルバー」といって、油絵具をスティック状にした画材は、「色彩学校」でも体験しますし、家でも扱いやすいので使っていましたが、油絵具は、道具もたくさん揃えなくちゃいけないし、匂いがきついし、と言い訳を作っては距離をおいていました。でも、今回テーマ画材の一つとして是非取り入れたいと考え、「アート&セラピーコース」で私の仕事の相棒の星野さんに(星野さんは美大出身)も相談しながら、とにかくセットを購入。そして家でカンバスを広げて描いてみました。その感想は、、、?


それはそれは、私のエネルギーを全て受け止めてくれ、しかも、描き直しも自由自在なので、紙にむかっていくらわがままし放題で絵の具をぶつけてもオッケーで、「どうして今まで遠ざけていたの?」と思えるくらい、ふところの広い、私にとってまさに理想の男性のような画材だったのです。そうなると、強い匂いもなんのそので、しばらく油絵にはまってみようと思います。


こんな風にまだまだ出会っていない画材は私にとっても数多くありそうです。今後の画材体験のテーマにも新たな画材を取り上げていきたいと思っています。


さて、来年は1月から5月にかけて「表現方法」をテーマに後期のカリキュラムを進めていく予定です。表現方法というと、難しそうと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば「模写絵」では、原画を表現した人の気持ちを感じたり、切り絵表現というテーマなら、紙に色を染めたり、紙を切ったりする時の気持ちに寄り添ってみることで、創作そのもがセラピーにつながる体験をしていただけるのではないかと思います。興味を持たれた方は是非一緒に楽しい時間を過ごしませんか?

担当 大村朋子

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.8 2005.11月発信] 「カラーワークショップコレクション」から

2005年11月10日

okazaki.jpg 様々な画材4.jpg


「至福のカラーセラピー体験」は「自分らしく生きるために必要な力を色彩から感じ取ってみましょう」というテーマ。初回のワークショップでは「色で感情表現」ということに焦点を当ててワークショップをしていただきました。


私たちは普段、左脳に頼りがちな生活を送っています。それに比べあまり使っていない右脳を活性化するということで、自分自身の気がつかなかった本質を新たに感じるということに挑戦。 参加者のみなさんには、敢えて利き手とは逆の手で色彩表現していただくということを試みていただきました。慣れない手で感情を表現することに新鮮さを感じた方、そこに紛れもない自分自身の新たな一面を感じた方もいらっしゃったようです。


多くの方がご存じのように、左脳は言語と理性を、右脳は感情と直感を司っています。認知症になってしまった働き盛りの営業マンの脳を調べたら右脳が縮んでいた。この方は毎日、伝票や書類だけを見ている日々の繰り返しで、いろいろなことを感じたりする必要がなかったそうです。この事実からも右脳と左脳をバランス良く使うということは大切なことなのではないでしょうか。何も特別なことをしなくても色彩表現をするだけで、右脳は活性化することをこれまでの様々なワークショップを通して実感しています。


今回は20代、30代の女性に混じり男性の方も参加されていました。中には色で自分の感情を表すことが全く初めての方もいらっしゃいました。表現を通して自分の心と真剣に対面しているみなさんの表情を拝見していると、それぞれの心のメッセージをキャッチしようと真剣な眼差しをされているのが、私にはとても印象的でした。自分の感情を色彩で表現することは、気づいていなかった自分の側面をもう一人の自分が色に託して語りかけてくるようなもの。そんな色彩心理の扉を叩かれた方の伴奏者としてお役に立ちたいと日々考えています。


この「カラーワークショップコレクション」は今後もVOL 2, 3,…と新しいテーマを開催していくていく予定です。まだ色彩心理の世界に触れたことない方、日常から解放されて、しばし自分自身のために色彩を通して心と対話してみてはいかがでしょうか?

カラーワークショップコレクション:担当インストラクター 岡崎美香

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.7 2005.10月発信] 「色彩学校・FUKUOKA」より

2005年10月24日

P1010051.pngP1010079.JPG 

こんにちは、「色彩学校・FUKUOKA」事務局の沼田みよりです。

ただいま福岡校では11月開講の「新・本科」に向けて準備中です。今年もいろいろな思いを胸に、色の世界に縁深い方が集まって来られました。

私が「色彩学校」と縁をいただいたのは、もう10年近く前。その頃は一人息子が3~4歳でした。わんぱくできかん坊の彼を通わせる素敵なアトリエはないものかと探していた時、縁があって末永先生の講演会を主催する運びになったのです。そのきっかけは、自分の子どもを通わせる自由なアトリエが欲しいという思いからでした。福岡にそんなスペースが増えてくれたら・・・しかし講演会や集中講座は開催できたものの、その後体制が整わずにいました。

そして2003年。そんな願いがやっと叶い、色彩学校の福岡校として児童科を開催する事が出来たのです。願った通り、現在福岡にも「子どものアトリエ」が各地に誕生しました。

それから8年ほどの間、気がつけば、誰か私の子どもを・・・と捜し求めていた私が、自ら学んでいこうと言う気持ちになりました。また、末永先生の話を聴くたびに「生まれ変わったら、先生の子どものなりたい!」と思っていた私が、いつの間にか「そう子どもに思ってもらえるような大人になろう」と思っています。そんな風に大きく気持ちに変化があったことに、最近気付いたのです。

そのきっかけは、「アートセラピー色彩心理協会」のネットワーク誌Color Link」2004年秋の巻末に書かれていた、「まやかしのセラピーを越えてー」という末永先生のエッセイを読んでのことです。

「・・・略  色彩学校の考えてきたセラピーは依存ではなく自ら行う自己解放です。意味を乞うのではなく自分の人生の物語に自ら新たな意味を「与えて」いく。その時こそ、人が記憶の囚われから自由になる瞬間なのです。自己表現によるセルフセラピーこそ、誰の中にもある普遍的な生命力ではないかと思います。 」

このメッセージを受け取った時、たどり着いた!・・・という気がして胸が震えました。10年近くの年月をかけて、私の心が、やっと色彩学校の考える本当のセラピーを受けとめ、その実感が静かに広がり始めたのです。

このColor Linkはそれから、いつも私のバックのポケットにあります。これからまた、自分の経験を重ねては、この頁と対話していく事でしょう。

今回、新本科の開講に向けてのDMにも、このメッセージを入れさせていただきました。

何人かの方から、そのメッセージが受講のきっかけになったとか、自分の気持ちをしっかり確認したと言うコメントをいただきました。このメッセージが広がって今年はどんな方にご縁が繋がったのかな、と楽しみに開講を待つこの頃です。

追伸: 福岡事務局は大分県寄りの福岡県、うきは市というところにあります。2年ほど前に福岡市中央区から、あこがれの田舎の暮らしを始めました。時々、色彩学校がうきはで開講されるのでは・・・と心配の電話をいただきますが、学校は天神で受講していただけますのでご安心下さい。うきはの山里では、朝夕の冷えが増し、刻々と木々が色付き始めています。特産である柿がひと山を埋め尽くしている斜面が、夕日を浴びると紅いかき色の光が山を包んで暖めているように見えます。暮らしの中に自然の色がたくさん楽しめる事は、とても幸せ! 1日に何度も満たされています。

コメント (0)| トラックバック (0)

[VOL.6 2005.10月発信] そよかぜfromアートランド ~幼児クラスから

2005年10月03日

zu1.png    zu2.png 
      (写真1)                (写真2)              

 zu3.png    zu4.png
       (写真3)                 (写真4)

zu5.png
       (写真5) 

5月からスタートした幼児クラス。

7月までのモニターの方々の貴重なご意見を参考に、10月新アトリエにていよいよ本格始動です!子どもひとりひとりその存在が素晴らしい、そのことが実感できるのがアートランド。私たちインストラクターもお子様そして保護者の方々の子育てのお手伝いをしたいと思っています。

さて今回はそんな幼児クラスで出会ったお子様とお母様そして色について少しお話ししたいと思います。

「ウィズマミー」は、主に歩けるようになるまでの親子のクラス。クラスにいらっしゃるお母様は小さな命を前に不安を抱えた方が多いようです。クラスではカラーワーク(ぬりえ)をしてたまった気持ちをちょっとはき出していただいています。色は自分の気持ちを素直にだせるもの。そして上手、下手関係なく楽しめるものです。さてそのココロは・・・私達が思っていた以上にみなさん前向き!ある方は火山の噴火を虹色でぬり、これからの希望や思いを表現されていました(写真1)。またある方は雨のぬりえを「向きも好きなようにしていいですか?」とおっしゃり逆さまに。まるで気持ちが突き上げてくるような表現(写真2)をされていました。カラーワークは色による心のストレッチのようなもの。お母様がリラックスしてくると、赤ちゃんも自然に気持ちが落ち着きます。母子密着の時期だからこそお母様ご自身のケアも大切なのです。

「ベビー」は、よちよち歩きのお子様のクラス。この時期は親子の絆をしっかり結ぶことが大切。親という安全基地が確立するとさらに外側の世界へも安心して向かっていけるのです。だからこの時期、初めての画材体験だってお母様と一緒なら安心してできるのです(写真3)。

「プチ」は、初めての集団生活を前にしつつ能力の芽を伸ばしていくクラス。フィンガーペイントで、絵の具で、紙粘土で。混色から色の成り立ちを自然と体得していきます。手で絵の具を混ぜながら「赤と青だったのに、こんなにすてきな色になっちゃったよ~ブルーベリーの色だぁ~」(写真4)とうっとりしているのをみると、その表現力にこちらまで頬がゆるみます。また絵の具の色を何回も重ねてのせ、何気なく上から紙を押し当てる。期せずして版画になる。紙を押し付けて色をうつす。もう一度。そしてまた・・・そのお子さんは何度か繰り返すうちに、うつしとられる色の変化に気付き「色が変わっていくよ~」と興奮気味(写真5)。理屈ではなく体感が大切という事をあらためて心に刻んだ光景でした。

インストラクターとして、アートを通じてお子様方が能力を伸ばしていく姿を保護者の方々とご一緒に見守れることは喜びです。これからもたくさんのお子様との出会いがあることでしょう。


モニタークラスにはお母様がいらっしゃることが多かったので、お子様とお母様のお話しが多くなってしまいました。でももちろんアートランドではお父様ならびにおじいちゃま、おばあちゃまのご参加も大歓迎です(笑)!皆様のご参加をお待ちしております。

青山本部アトリエ・クラス担当インストラクター 伊藤久乃

コメント (1)| トラックバック (0)