今回の公開講座は、社会学者の上野千鶴子さんと、気鋭のアーティスト高畑早苗さんをお招きし、女性アーティストの作品を見ながら「生きのびるための表現」とはなにか、お二人の対談も交えてお話いただきました。
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昨年秋、私は青山のギャラリーで、はじめて高畑さんの作品に出会いました。ドレスとマスクが対になっている、今まで見たこともないその作品を前にしたときは、思わず唸るほど圧倒されました。 ドレスの配色と絵柄。表と裏の色の違い。マスクとドレスのバランス。様々な彩りの作品を巡りながら、一体一体のすべてに自分のかけらを感じるようで、わくわくしたのを覚えています。 |
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公開講座では、まずご自身の本の表紙に様々なアーティストの作品を用いられているという上野さんから、社会学的な観点を交えてお話しいただきました。これまで美術史の中で光が当てられることが少なかった女性アーティストのすばらしい作品の数々の紹介と同時に、そこに込められた内面の叫びにも触れるお話は、表現することの意味を改めて実感するものでした。 |
下記は当日のアンケートからの抜粋です。
◆上野さんは言葉で、高畑さんは色で。ともに真のごまかしのない世界を見せて下さいました。感激しました。女性達にこんなにも力がある、ということを改めて感じました(40代女性Kさん)
◆高畑早苗さんの自らの言葉で語られたお話とても素敵でした。心に響き、耳から聞くというより身体に入ってくる感じですごく良かったです。(30代Nさん)
◆アーティストの生き延びるための苦悩と生き延びる為、やむにやまれぬ表現の軌跡が理解できました。(60代Oさん)
◆「女性として表現する」とはどういうものなのか…ということを知りたくて参加しました。思っているだけでは伝わらないことがある。自分から発信し、表現していくことは絶対に必要と強く感じました。(20代Mさん)
高畑さんをはじめとする女性アーティストたちの表現とその絵に語られた生きざまを見ることで、心が揺さぶられ、鈍っていた「生きる」というエネルギーが内側から沸き上がる、そんな感覚を覚えたのは上記のアンケートを見ても私だけではなかったようです。
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江東区住吉にある男女共同参画推進センター主催のカラーセラピー講座を、認定講師として担当した馬目よりレポートします。センターでは「いつでも、だれでも、どこでも」を合言葉に、多種多様な講座が企画されています。この講座もそのひとつで、5月23日から毎週水曜日の夜、6回にわたり開講されました。
講座のテーマは、「自分を知り、自分を活かす」カラーセラピー。毎回、様々なぬり絵や画材を使ったワークショップ体験を通して、色彩心理の基礎を楽しく学びながら、自分らしさとは何かについて考えていく内容です。 |
講座の初日、受講生の方たちは、みなさんカラーセラピー体験が始めてということで、はじめは少し緊張気味でしたが、水性クレヨンを手にすると表情も変わり、すぐにぬり絵に集中。その後、お隣通しで自己紹介をしていただきましたが、初対面とは思えないほど話が弾んでいたのが印象的でした。これも色の持つ力ですね!
この講座では、毎回講座の最後に、その日の自分が「今日出会った色」を記録していただきました。そして講座の最終回では、6回を通した自分の心の変化について考えていただきました。その中で、「今まで何気なく手にとっていた色にも意味があることがわかった」 「自分が今まで何に悩んでいたのかわかったような気がする」などなど、受講生のみなさん一人一人にいろいろな気づきがあったようです。
下のシートは、それぞれの回毎の「今日出会った色」のクラスの集計結果です。一人一人それぞれの意味があった色ですが、集計結果では、講座のテーマによっての傾向も見えてきたのでご紹介します。
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1回目: テーマ「色で自分を表現してみよう」 初めてのクラス、これから始まる講座にわくわくする気持ちが、暖色系の色彩傾向から伝わってきます。 |
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2回目: テーマ「あなたのこころの色は何色?」 青がこんなに増えたのは、内面を見つめたからでしょうか。一方、多色使いの表現は、自分の中の多面性の発見?! |
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3回目: テーマ「色で磨くあなたのコミュニケーション力」 この日は、配色表現を通して対人関係についてじっくり考察。自分の色が明確になったのか、すべて単色での表現になりました。 |
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4回目: テーマ「色でこころのシェイプアップ」 「すっきり」というキーワードで緑を表現されている方が多く、やさしいタッチの塗り方が多くなっています。感情デトックスで気持ちが解放されたのかも。 |
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5回目: テーマ「発見!色で読み解く“自分らしさ”」 好きなぬり絵を自由に表現。青が多いです。細かいぬりえを集中して塗ることで、こころ静かに自分と向き合えたのでは。 |
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6回目: テーマ「これからの自分に活かすカラーセラピー」 いろいろな画材で自由に表現し、受講生全員でシェアしました。半数近い方が緑です。講座最終回、気負わず自然体の自分を受け入れようとしていらっしゃる方が多い印象を受けました。 |
今回の講座は、私にとって、「カラーセラピー」「アートセラピー」の可能性を再認識させられた講座であり、何よりとても楽しく充実した時間でした。この場を借りて、受講生のみなさん、センターの事務局の方に感謝します。
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誰でも、自分の感情や考え方の癖はあるもの。例えば、「自分より年上の人に対しては思っていることがなかなか言えない」とか、「いつもきちんとできているかを考えると、夜も眠れなくなってしまう心配性な私」など…。皆さんもそのような経験はありませんか? もし、そんな自分の感情や心理的な傾向に名前をつけるとしたら、どんな名前になるのでしょうか?
6月30日(土)・7月1日(日)に終了したスキルアップ集中講座は、すでにインストラクターとして活動している方も多く受講されました。けれども、単に難しいクライアントの対処法といった「方法論」の修得で終わるのではなく、受講生がクライアントの立場だったら、どんな気持ちで、それはどうしてで、どんな対応が考えられるのだろうか、という徹底的にクライアントの視点にたった自己考察の2日になりました。
講座2日目には、精神科医の渡邊先生をゲスト講師としてお招きしました。先生は主に「人格障害者」を臨床研究とされているのですが、この「人格障害」の傾向にしても、決して他人ごとではなく、自分自身の心の中にも大なり小なりあるものだ思います。
さて、これは私の創作した絵本。先ほどの自分の心理的傾向に名前を付けて表現をしたものです。
私の場合、こころの奥に「みすてられ不安」という、常に物事や状況を「刹那的」に捉える傾向があると思い、その症状に名前を付けました。その原因の一つには、10代に拠り所としていた母の死に対する喪失体験があると思います。しかし、この症状を単に「よくない体験」とするのではなく、その不安症が自分を助けてくれる場合はないかと考えると、例えば「その時一瞬一瞬を大切にしようと思う気持ち」を持つことなどに通じます。そのように考えると全ての経験が、自分になにかしらの意味を与えていると感じずにはいられません。 さて、皆さんの場合はいかがでしょうか。
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レポート:「色彩学校・FUKUOKA」事務局 / 沼田塾
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福岡の中心にある情報発信ビル「イムズ」にて、6月28日~7月8日『色をぬって元気になろう!セルフセラピーのすすめ』絵画展&色彩ワークショップを行いました。 この企画は「イムズ」担当者(彼女は大学時代に心理学を専攻)が、末永メソッドに感動!し、深く理解してくれ企画を推し進め、開催となりました。こんな幸せなスタートはありません。 |
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会場には、子どもたちから大人、高齢者のテーマに沿った事例の絵画展、1日3コース90分のワークショップ、子どもと、大人のアトリエ自由自在の体験日をセットしました。 初めて、会場で色彩心理に出会い、見て、体験して感じてくださった方は、「目からうろこが落ちた」と感動してくれました。毎日ぬりえをしに来る人、ワークショップの体験で希望を見つけた人、アトリエでお母さんに、「自由であること」の大切さを教えた子どもたち。それぞれの体験がこの会場テーマと繋がっていると確信でき、感動の2週間でした。 |
今回のイベントで、来場者の皆さまには『セルフセラピー』の時間や感覚を自分の日常へと、おみやげに持って帰って頂けた様な気がしています。 まやかしのセラピーを越えた、本物のセラピーを多くの方に体験していただきたいと思っています。
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★「色彩学校・FUKUOKA」では、11月から始まる「セルフセラピーコース」受講生を募集中!!
★福岡にて、末永先生の講演会や、無料説明会を随時開催していきます。詳しくはこちらへ
]]>お料理にも色々な味わいがあるように、人の心も様々。ここでは、お料理の素材を一つ一つ吟味しその調理法を体験するように、画材に触れ、表現方法を習得することで、一人しかいない、ありのままの自分を表現できるようになります。
●前期 1回目のテーマ画材は「絵の具」
だれもが一度は使ったことがあると思いますが、水の量によって油絵のように力強い表現にも淡くみずみずしい表現にもつかい分けることができ、その分様々な心模様に対応してくれる万能選手な画材です。
今回は水彩を使った受講生のお一人 宮澤さんの表現をご紹介いたします。
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1)「月と海」 揺れ動く心を、対極的な月の黄色と躍動感溢れる青い海で表現。たっぷりの絵の具を水で薄めずに使い、ペインティングナイフでこすりつけるように描いた作品では、たまっていたストレスを気持ちよく出せてスッキリ。 |
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2)「宇宙」 1枚目で溜まっていた気持ちを吐き出し、2枚目ではお水をたくさん使った軽やかな表現。色数も増えました。まるで、風にのってシャボン玉が空を飛んでいるようにも見えます。 |
2時間あまりの創作時間でしたが、描くことを通じて溜まっていた心の荷物を降ろし、2枚の作品を通じて気持ちの変化がが伝わってきませんか?また、このように両極ともいえる表現を同じ画材で表現できるのも絵の具の魅力といえますね。
(レポート:「アート&セラピーコース」担当講師 大村朋子・星野薫)
▽毎回のアート&セラピーコースの受講生の方々の作品をブログにてご紹介しております。
▽アート&セラピーコースに興味がある方は 1回体験受講もお受けしております。
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『子どもになったつもりで、好きなものを使って何でも自由に創作してみましょう!』 最初は「どうしたらいいの?」「何を創ったらいいの?」と戸惑われている様子だった皆さんも、たくさんの画材を前にしているうちに、どんどんインスピレーションが拡がってきたようです。 |
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開始から5分も経つと、受講生の皆さんはすっかり創作に夢中に…。 |
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『もうすぐ創作の時間は終了です』の声かけに、受講生の皆さんは「まだ終わりません~」「もっとやりたい!」との反応。楽しいことをやっているとなかなか手を止められないのは、大人も子どもも同じですね! |
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最後は創った作品についてみんなでシェア。「自由に表現する時間」の楽しさを肌身で味わうとともに、何気ない作品の中に表れるご自身の”意外な一面や心理”に、皆さん改めて驚かれているご様子でした。 |
今年度は14名の「子どものアトリエ・アートランド」認定チャイルドアートインストラクターが誕生しました。子どもたちの「自由な表現の場」が全国に広がっていくのは、本当に素晴らしいことだと感じました。
★当日のご感想★
・人に対する共感がますますしやすくなり、セラピーへの関心が高まった。
・子どもの側から見た、子どもの発達の立場に立った目線でたくさん学ぶことができて、充実した講座だった。
・とても勉強になり、考えさせられた時間でした。迷っていた子育ても、自信を持ってできるような気持ちになりました。
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「まずは、いまの自分の状態を色で表してみましょう!」 もしかしたら、クレヨンを使うのは子どものとき以来の方も…? |
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「このぬり絵をぬった人は、どのような気持ちを表現したと思いますか?」 |
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お母さんが真剣にワークショップに取り組まれている横では、子どもたちも創作に夢中に! |
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| クレヨンハウス内には、子どもたちの「絵と“心や能力の成長”」に関するも展示されています! |
★当日のご感想★
・子どもも夢中で取り組んでいましたし、私もストレスがなくなり楽しい時間でした。色彩の不思議を感じました。(Tさん)
・自分の好きな色と今の気持ちが一致していて、色を塗っているだけでハッピーな気持ちになりました。末永先生のお話も、また心に響きました!(Sさん)
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ワークショップで使われた色は、青と黄色。あえてコントラストのはっきりしている2色を使うことで、ひとつひとつの色彩をじっくりと感じるワークショップでした。 まずは青。外側から濃いブルーをぬり、徐々に時間をかけて円形に薄めてゆきながら、青そのものを感じます。自分の体調や心と対話しながら、映画「グランブルー」の世界をイメージしたり、塗っているうちにとても眠いと感じたり、落ち着きを取り戻したり・・・。 |
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一方、黄色は外側に広がるように塗っていきました。青とは対照的に、目がチカチカしてまぶしいと感じたり、温かい気持ちになったり・・・。 「色そのものを全身で感じることで、自分の中に起こっている変化を体験し、言葉にしてみる」。参加者お一人お一人のプロセスを実感するワークショップでした。 (写真&レポート:星野薫) |
★当日のご感想★
・セラピーを行う上で、自らの体験が大切という点が印象に残りました。
・初めての経験で、色を使って描くことの楽しさと、自分への問いかけの重要性を感じました。
・セラピストであると同時にアーティストでもあるという自身の感性を磨くことが大切であることを実感しました。
<増えてきている教育現場からの講演依頼>
私は仕事を通して近年ますます、学校の先生方の研究会やPTAなど学校現場での講演依頼が増えてきているように感じます。講演の依頼者は末永の著書を読んだことをきっかけに「子どものアトリエ・アートランド」に興味を持ち、主宰者である末永の話が聞きたいと思われるようです。このアトリエが一番大切にしているのは「子どもの創造性」。アトリエでは子どもたちは何をつくるのも自由。多くの画材が準備されており、インストラクターは子どもが安心して創作できるようサポートします。そして、出来上がった作品の色使いから子どもの心の状態や才能を読み解き、保護者の方へ子育てアドバイスをしていくのです。本部アトリエは東京・青山にあり、「色彩学校」の修了生が開く「提携アトリエ」は、現在全国に約50箇所あります。
そして今回の講演の依頼者である吉府弘子さんも、現在守谷市で提携アトリエ「アトリエ・ヒーローズ」を主宰しておられます。自身も子育て真っ最中ですが、現在は週3回くらいのペースでアトリエを開きながらボランティア活動にも力を注いでおり、子どもをめぐる地域のネットワークづくりに力を注いでいます。今回は末永も吉府さんの提携アトリエのバックアップの一環になればと喜んでお引き受けしたのでした。
<いじめや自殺のSOSが絵の中に>
今回の講演のタイトルは「子どもの絵は心のサイン」。最近の子どもたちのいじめや自殺報道にゆれる保護者の方に、子どもの出す心のサインを見逃さないようにするためにはどうしたらいいのか、末永の講演を通してぜひ聞いて欲しいと吉府さんは思われたようです。吉府さん自身子どもを育てている親の一人として、改めて子育てについて考えることの大切さを実感されたのでしょう。そして講演が始まると末永は、アトリエで出会った子どもの、数年に渡る絵の変化が意味する、子どもの心の成長や家族とのエピソードについて語りました。参加者も熱心に耳を傾け、90分の講演会はあっという間に終了しました。

末永蒼生の講演会がスタート 熱心に耳を傾ける参加者の方々
ここで参加者からの感想を少しご紹介しましょう。「子どもに自由に表現させることの大切さがわかり勉強になった」「これからの子育てをもう一度考え直すよい機会になりました」「絵を軽く見ていたが、(子どもの)成長にとても大切な事と感じました」…。感想を読んでいると、今回の講演を通して多くの方が、自由に描いた絵にこそ子どもの心のサインが表現されていること、また、大人がその気持ちをキャッチするセンサーを持つことが必要であることなどを理解されていったことがわかります。
<絵を通して心のケア>
帰り際に吉府さんからは「久しぶりに先生のお話を聞いて、自分がやっているアトリエに、ますます確信と自信がわいてきました!」とのコメントをいただきました。このように、末永の講演は、教育に関わる方々にとっても「子どもの心のケア」について考えるヒントにして頂けるようです。これは末永の講演準備を仕事としている私にとって、同時に教育現場に子どもを預けているひとりの親としても、何よりうれしいことです。

高野小学校の野本猛校長先生(右端)と吉府弘子さん
(左端)と一緒に
私が担当しているキンダークラスでは、2月と7月に“特別な一日”を迎えます。その日は「交流会」といって、半年分の創作を流れで見ることで、その子がどのように心を育て、能力を伸ばしたかを親御さんと確認するという、とても大切な日です。
いつもはアトリエ中、外に出たり、本を読んだりと思い思いの時間を過ごしていらっしゃる親御さん達にもまずは色を使ってもらおうと、ワークショップからスタート!毎回毎回、お子さん達がのびのび楽しそうに表現することを見ているだけじゃつまらないですものね!目の前に置かれた30色のクレヨンを眺め、「今日はどんなワークショップなのかしら?」と楽しみにされている方も多かったようです。
今回は、色を並べて塗ってみましょう、という「配色ワークショップ」。その後、ご自身を中心に、ご家族の1人1人をイメージする色をぬっていただいて、クラスの他の親御さんとシェアしました。
「苦手な色の並びに、主人の色が入ってるわ…!」などなど、皆さんご自身でたくさんのことに気づかれた様子。
こうやって、色で気持ちが表現できることを親御さんにも体験していただくことで、子ども達の表現からいろいろな気持ちを感じ取っていただくきっかけになるようで、交流会に参加されるたびに親御さん達の「絵の読み解き力」が高まっていくようです。家庭でもお子さんの絵から気持ちを汲み取っていただければ…、ということをお伝えし、ワークショップは終了。続いて、クラスのお子さん達の半年の成長を確認する時間です。
創作に表れる色彩の変化からは気持ちの移ろいや心の成長が、作品の形や使う画材からは伸びている能力が感じられます。半年前とは使う色がまったく変わってきている子。ぐちゃぐちゃと抽象的な表現だったのが、いまははっきり何を作ったのかが分かるようになってきた子…など、それぞれの半年前と今を比べると、みんな確実に成長を遂げていることがわかります。
そして、その成長ぶりをクラスの親御さんみんなで確認することで、「うちの子も1年後にはこういう風に成長するのね…」とか、「まだまだわが子はぐちゃぐちゃが必要なんですね!」など、親御さん同士で意見交換が始まり、文字通りの“交流”が生まれる、とても素敵な時間でもあるのです。
ひとりひとりの半年の成長をまとめる、という作業はとても大変ではあるのですが、お子さんの成長を確認した後の親御さんの嬉しそうな、わが子を慈しむような表情を見ると、この瞬間に立ち会えてよかったなぁ、としみじみ思います。学校のように卒業時期が決まっていないからこそ、長期に渡りお子さんの成長を見届けることが出来る、アートランドの素晴らしさを改めて感じられる一日です。
]]>「何のために生きるのか」「自分とは何か」社会の中で多くの人が、悩み考えているテーマ。この問いに皆さんならどのように答えますか? 実は2月の19期秋クラスのセルフセラピーコースの最終回では、講師の末永先生によって、まさにこのテーマに関するレクチャーがありました。なぜ「色彩セラピー」を自分の生き方として選択したのかというところから始まり心理学者フランクルの「生きる意味」にいたるまで。 受講生の方達にとっては、「色彩学校」に入学してからの数カ月を振返る1日にもなり、自分にとっての「色彩セラピー」の意味を改めて考え、今までの生き方やこれからを考える機会として捉えていた方が多かったように思います。
「色彩学校」で講師として仕事をする中、最近の私は、関係性の中で生かされている自分がいるなということをしみじみと感じています。もし仮に自分と同じような価値観や考えの人ばかりが周りにいるとしたら、その関係の中では、あまり「自分」を意識せずにただ居心地がいいで終わってしまうのかもしれません。 でも幸いなことに、仕事を通して出会う方たちは本当に十人十色。その中で私は「自分とはなにか」ということを必然的に考えさせられ、その自分もいつも同じではなくて、相手から引き出された「今まで見たことのない自分」と出会うことも。10代、20代の頃、なにか確固たる「自分というもの」があるかのように思っていたのに比べると、とても自由に変化し軽やかになっているなと感じることの多い今があります。
家族との関係性も5、6年前から変化してきました。以前は家族と多くの時間を共有することが私の役目と思っていましたが、それはあくまで自分の中で作ってきた理想の「母」や「妻」の役目だったのかなと。 よく「大村講師はお子さんもいて、仕事も忙しそうだし、家のことは大丈夫ですか?」などと聞かれることがあるのですが、そんな時には今は確信をもって「大丈夫」と答えています。 それには理由があるのです。おそらく私は母や妻としては家にいないことが多いと思うのですが、家族の中で“何かを夢中になってやっていることがある人”としては、多少役立っているのかなということです。そして夫も子供達も以前より私の状況に理解を示してくれるようになったのは、家族も「母」とか「妻」ではなく、一人の人として「仕事のことはよくわからないけど、何か一生懸命やっている」ということを多少なりとも認めてくれてのことかなと自分なりに解釈しています。
フランクルは「何のために生きるのか」の問いに対して「人生が人間へ問いを発してきている。従って、人間は人生の意味を問い求める必要はないのである。人間はむしろ、人生から問い求められている者なのであって人生に答えなくてはならない。どんな時も人生には意味がある。なすべきこと、充たすべき意味が与えられている。」と語っています。この人生への視点は、フランクル自身のナチス収容所での過酷な体験から導き出されたようです。 私自身も10代のころから「本当の自分を知りたいと」いう「自分探し」を起点に色彩心理に興味を持ちました。けれども、そもそも「本当の自分らしきもの」自体、常に変化するということがわかってからは、「自分探し」そのものに空しさを感じるようになりました。大変でもとにかくできることを自分なりにし続けてみる、そのプロセスこそが人生からの問いかけに答えていくことになり、そのことが「自分探し」という難問から解放されるカギなのではないかと思います。
★ヴィクトワール・エミール・フランクル:オーストラリアの精神科医、心理学者。第二次大戦中ユダヤ人であるため強制収容所に送られる。この体験を「霧と夜」に著した。
]]>先日、2月9日にぬり絵ブームの先駆けとなったロングセラー『色彩楽』(大和書房刊)復刊記念のワークショップが行われました。 この日は著者の末永先生自らインストラクターをするということで、楽しみにされていた方が多く、ハート&カラーの教室は大変な熱気。「あなたが選んだぬり絵が教えてくれる、これからの私」 というテーマに沿って『色彩楽』の中から自分でぬりたいものを選ぶところから始まりました。実はどんな絵柄を選ぶかには、“自分自身の心理”が結構反映しているものなのです。そこで当日は、参加者が選んだぬり絵と表現した色からその心模様を読み解いていくという内容でした。
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まず初めのワークのテーマは『これまでの私』。ちなみに事前に私もやってみたところ、選んだのは「心のドア」という絵柄(図1)で、外に向かうドアのぬり絵。なぜこれを選んだのかを自分なりに考えてみると…、これまでの私は社会に向かって自分のエネルギーをどう出していくのかということを意識してきました。いかに“外面的な充実”を満たすかが心の大部分を占めていたわけです。だから色を見ると、抱えてきた不安で自信のない自分を「グレー」で表しながらも、「赤やオレンジ」の眩しい色の世界へ思い切って飛び出していった自分がいると感じます。 |
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そして次のワークの『これからの私』というテーマでは、迷わず「孤独な気分」(図2)という絵柄に目がいきました。今までの自分を振り返ったことで、「実は内面が疎かになっていたのではないか…」と感じたからなのかもしれません。やはり“自分自身とじっくり向き合うこと”を大事にしなければ今後の自己成長はないのではないかと、表現を通して見えてきたのです。月の色は寒色系の「青」で、自分自身は落ち着いた「黄緑」。じっくり自分と向き合う気持ちを表現してみたのですが、いかがでしょうか? |
今回、自分自身でぬり絵を選んでぬってみたことで、「選んだ絵柄やその塗る色によって、自分の今の心の在り方が確認できるのだ」と改めて実感した体験でした。
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もしもみなさんの身近な人やお友達が、このような絵を描いているのを発見したら、みなさんはどのように感じますか?また、どんな声をかけますか…?
2007年2月3日・4日の2日間、「末永メソッド色彩心理研究所」主催の『心のSOSを見逃さないための絵の読み解き講座』が行われました。連日のように人の命に関わる悲しい事件が続く今日この頃…、「心のメッセージがあふれる“絵”の読み解きを通じて、何かできることはないか?」という強い想いをもった方々が、全国からたくさん集まりました。
今回は「SOSのセンサーを磨くための2日間」ということで、まさに“SOSのメッセージ”が感じられる絵に特化した表現を、たっぷりじっくり考察。紹介された絵の数は、100点以上にものぼりました。
長時間の授業にもかかわらず、食い入るように前のめりで話を聞く受講生の方々は、年代もご職業もさまざま。でも、「もっとSOSのメッセージを理解したい…」「私にも何かできることがあるはず…!」という真摯な思いがどの方からもひしひしと伝わってきました。そして、こういった時勢の中で「いかにSOSのメッセージを知ることが大切か」ということも痛感させていただきました。下記に、受講された方々の感想の一部をご紹介させていただきます。
「落書きのようなものであっても深い意味があること、そして絵で表現することの重要さを改めて感じました(Wさん)」
「いろいろな絵を見ること、そして、いろいろと悩み体験することが、“読み解き”をするための大事なエネルギーになるのだと思いました(Sさん)」
「さまざまな視点での“読み解き”をライブで体験でき、またひとつ自分の引き出しが増えました(アトリエ・インストラクター)」
「いろいろな見方で絵を見ることができるようになって、今後、さまざまなアプローチで親御さんに接していけるようになれそうです(アトリエ・インストラクター)」
「カウンセラーでなくても、絵のインストラクターでなくても、(絵からのメッセージを読み解けることで)誰かの支えになれるはず…と実感しました(Oさん)」
実際、私自身もこの講座を通じて、「言葉」だけではどうにも表現できない人の心の多様さ・奥深さ・複雑さ…。そして、それを「絵」によって共感し、分かち合うことのできる“可能性”を再認識させていただきました。
さて、実は最初にご覧頂いたのは、私の心のSOSの表現。日々の忙しさやイライラを夫にぶつけて、夫のささいな行動にキレてばかりの今日この頃…を表現してみました。表現をしているときは、「私はこんなにがんばっているのに、どうしてわかってくれないの!?」という怒りの気持ちがフツフツと再燃。でも、描き終わって改めて絵を見てみると、なぜか少し冷静な気持ちになれたような気がしました。
そして、“塗り込められた赤や黒の対比混色・ギザギザやぐるぐるのモチーフ・体に刺さったようなたくさんの針・半月の形のようにも見える割れたハート”…など、さまざまな視点で自分の絵を振り返っているうちに、たくさんの気づきがありました(これはぜひみなさんが読み解いてみて下さい)。そして最終的に、「あれ、なんだか“見ザル聞カザル言ワザル”のように見えてきたな?もしかしたら本当に大切なことは、まだきちんと見たり聞いたり言ったりできていなかったのかな…」と振り返りました(反省…)。私は、もう一度じっくり夫と話し合ってみたほうがよさそうですね。
1月30日の火曜日。ハート&カラーのオフィス前には朝からベビーカーが並び、小さな子どもの元気な声が響きました。今回は、「ミルク・キッズ・クラブ」との共同企画で行われた子育て講座『ママのためのはっぴーカラーセラピー』のご報告をさせていただきます。
ワークショップでは、まずはじめにお母様方に「今の気持ちを色で表現すると…?」というテーマでぬりえ塗っていただきました(下記参照)。このぬりえは人のまわりにオーラがあるものです。図柄の下には「うれしい」「悲しい」「親としての私」などの幾つかの“キーワード”と、その“イメージの色”をぬるところがあります。このキーワードの色とオーラに塗られた色を比較しながら見ていくと、そのときの心身の状態を見ていくことができます。 まだまだ小さいお子様を育てているお母様のぬりえはどんなものになったでしょうか。何人かのお母様のぬりえをご紹介させていただきます。
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やはり、一番手がかかる2才前後のお子様の育児中は、自分のことは二の次になってしまうのでしょうか…?。ぬりえのボディの部分を塗れないお母様が多かったようです。 この方の場合、オーラには「うれしい」気持ちと「親としての私」の色が出ています。でも、頭と肩に紺色が塗られていてちょっとお疲れ気味のようにも感じられます。また、胸の部分とお子さんを抱っこする手にはオレンジ色が使われていて、お子様へのあたたかい愛情の気持ちが感じられます。 |
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この方の場合は、たくさんの色を使っていて、まるで虹のようなオーラです。でも、向かって右側は鮮やかな色使いで「うれしい」や「本当の私」をイメージする赤やオレンジ色が出ているようです。一方、左側には「悲しい」のイメージの緑色を中心に、比較的トーンの低い色を使っています。子育ては楽しいことも、大変なことも同じくらいある…という気持ちが感じられるようではありませんか? |
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ちなみに、すでに成人して独立した二人の娘をもつ私自身の子育てを振り返ってみると…。子どもが小さい頃は、新米「お母さん」だった私はいつも余裕が無くて無我夢中。子どものことを「かわいい」とか「愛しい」と思えるのは寝顔を見ている時だったなぁ…と思い出されます。きっと、その頃の私がこのオーラのぬり絵を塗っていたら、同じようにボディに色が塗れなかったかもしれません。でも、子育てを通して得たたくさんの出会いや経験が、私を人間として大きく成長させてくれたのは確かです。それを思うと、参加されたお母様方の白いボディにも、きっとこれからたくさんの色がついていくのではないかな…と感じています。 ちなみに私の今のオーラの色はこの通りです!「"森"化し、進化する私」をイメージしてみました。 |
最後には皆さんが持ってこられたご自身のお子様の絵を末永先生がその場で読み解きライブ。絵からお子様の成長のサインを知ることができて、感心したり安心なさったりするお母様がたくさんいらっしゃいました。
色を使って自分の気持ちを表現したり、何気なく描かれた子どもの絵をみることで、この日はお母様の気持ちが少しハッピーになれたのではないかと思います。 日本中のお母様方が、子育てを通して「はっぴーママ」になれたら素敵ですね。 これからもアートランドは「はっぴー」な子育てをするお母様方の強い味方になれたらと思っています。
「人はなぜ絵を描くのか?」皆さんは考えてみたことありますか?何故といわれても、日頃そんなことを意識することはあまりないと思います。でも、生まれて間もない赤ちゃんも数万年前の古代人も、人間は誰に教えられたわけでもないのに絵を描きます。また画家はその作品が売れても売れなくても自分のために描き続けます。「絵を描く」というこの行為は人類にとって、また自分自身にとってどんな意味があるのでしょうか……?あらためて、その謎について考えさせられるテーマでした。
授業では、講師の末永蒼生が選んだアルタミラの洞穴壁画など古代の絵から、ピカソなど現代の美術作品までの20点の中から参加者に1作品を選んでもらい、それぞれが作品から受けた印象を自分なりのイメージで表現するワークショップから始まりました。参加者が表現した作品は、同じ絵からインスピレーションを得て描いたとは思えないほど印象の違うものもあれば、とても近い印象を受ける絵まで様々でバリエーション豊かな作品ばかりでした。このワークショップは、「同じ物を見ていても、人と違う感想を持つ」という個々の人間の感じ方の違いを実際ビジュアルとして見ることができる大変面白い試みになりました。この違いこそ、“人はなぜ絵を描くのか”という問いへの答えだったのかもしれません。この後のレクチャーでは、人間が絵を描く動機や理由を、表現欲求、生活記録、時代性、宗教性、心理的な欲求など多面的に捉える話が続き、参加者の興味を深めたようです。
さて、ここで参加者の作品の中から印象深い作品をご紹介しましょう。
① モネ「印象・日の出」

② Iさん作品「パワー」 ③ Eさん作品「次のはばたきへの休息」
右上2点の作品は、モネ作「印象・日の出」を元に描かれた作品。ご覧のとおりまったく違う印象の作品が出来上がりました。出来た作品からつけたタイトルからも対極的といっていいようなものが伝わってきます。

④ Aさん作品 ⑤ 星野作品
一方、こちらも同じ原画をもとに描いた作品ですが、この2つはとても印象が似ているように感じませんか?実は右は私の作品、実際にお話をしてみても、「しなかやさ」「躍動感」「虹」など共通のキーワードを思い浮かべていたようで、この作品を描きながらとても近い感想を持った事が分りました。一枚の絵を通して「言葉を越えた感覚」を共有できたようで、私はとても不思議な気分になりました。
ここでご紹介させて頂いたのはごく一部の作品ですが、一枚として同じ絵はなく、人の心の数だけそれぞれの捉え方があるのだとあらためて実感します。そして、私にとっては「描く」ということは、感情をより強く、瑞々しく躍動させるプロセスであり、自分でも気付かないような心の深い部分と対話することのように感じました。そして、今回のレクチャーを通じて、私自身が幼い頃から絵を描き続けている理由が少し分った気がしました。
風変わりで、集団行動になじめず、イジメにもあった子ども時代……。振りかえると私の支えは「描く」ことでした。描いているときは心が自然と落ち着き、私はこれでいいんだと思うことが出来ました。
今考えれば、それは小さな社会の中での違いに悩み、自信を失いかけていた心に、「絵」が私の鏡となって自信をとりもどさせてくれたのだと思います。
そして、これからもアートは私を支え育てていってくれる人生のパートナーであり続けるのだと思います。
自分の心が見えなくなったとき、皆さんも絵を描いてみてはいかがですか?上手い、下手は関係ありません。きっとその中から何か感じることができるかも知れません。
レポート:星野 薫