« パソコンは21世紀のエレキギター | 色即是心・TopPageへ戻る | 性別を越えた“おんな”の魂 »
2006年11月16日
「子どものためのクレヨン救急士」、来年の阪神・淡路大震災12年イベントで活動開始!
今回は「世界こどもクレヨン基金」主催の講座の話をしよう。この11月11日・12日は淡路島に行って来た。「子どものためのクレヨン救急士養成講座」の4回目、一泊二日の集中講座を、この島にある北淡震災記念公園内の研修施設でやってきた。 この講座は昨年、神戸でボランティア活動をやっている藤井昌子さんと僕が協力して設立した「世界子どもクレヨン基金」の活動の一環として今年7月から現地・神戸で開いている。 藤井さんとは11年前の阪神・淡路大震災の時、「空とぶ子どものアトリエ」を組織し子どものための出張アトリエを立ち上げた仲。ショックを受けた子どもたちに絵を描くことで元気を出してもらいたいと思い始めたものだ。それがきっかけで、災害に限らず、事件や病気などで苦しむ子どもたちの心のケアを目的として生まれたのがこの基金だ。最近、子どもたちの痛々しい事件が絶えないが、少しでも子どもたちに心と目を向け、心のケアに関わる人が増えることを願って始めたのがこの養成講座である。
今回初めての淡路島だったが、やはり心にドーンと響いたのは、北淡震災記念公園にある野島断層の保存施設だった。11年前の阪神淡路大震災では、この淡路島も大きな被害を受けた。その時の盛り上がった道路など、野島断層の衝撃の跡を一部保存してある。保存館の入り口には当時もろくも崩れ、その映像が世界中にショックを与えた高速道路(国道43号線陸橋)も、倒れた姿のまま復元して設置してある。僕も入館した途端、そのレプリカに息を呑んだ。その他、震度7の揺れを体験できる地震装置や震災のドキュメンタリー映像の上映コーナーなど、震災の教訓をあらためて噛みしめることのできる貴重な施設になっている。 日本人は何でも忘れやすいと言われるが、この地震列島ではいつどこで大地震が起きても不思議はない。6000人を越える死者を出した阪神・淡路大震災の経験はもっともっと語り継がれていいと思う。そのためには、このような具体的な被災跡を保存することは不可欠だ。
「子どものためのクレヨン救急士養成講座」を昨年企画した時、一度はこの淡路島での講座を実現したいという思いはあった。それが、ふとしたことからここの副館長の米山正幸氏から神戸の「世界子どもクレヨン基金」事務局(藤井昌子)に連絡があり、11年前の子どもたちの絵を保存展示してもらえることになったのである。そんな嬉しい縁もあって、今回は現地淡路島での講座が実現した。 受講者は全国各地から参集している。職種もさまざま。もちろん学校の養護教諭やカウンセラーなど直接子どもの心のケアに関わっている人もいれば、これから地域でのボランティアに活かしていきたい人もいる。受講生の熱意は高く、どんな立場であれ何か子どもの役にたちたいという思いが溢れているのが伝わってくる。
今月に入ってからはマスメディアがイジメで自殺をする子どものことを報じない日がないほどだ。一方、親による子どもの虐待も相変わらず目立っている。今、日本人は自らの社会が確実に崩壊していくのを実感しているのではないだろうか。しかし、この現象は突然に起きたわけではないと思う。80年代の不登校問題や校内暴力、90年代のイジメや学級崩壊。神戸での連続殺傷事件……。そしてこの10年、虐待で子どもたちが次々に命を落としていった。家庭と学校。最も子どもが守られるべき場所で子どもが危機的状況にあったことは、社会の基盤が相当に腐食し続けていたことに他ならない。その子どもたちのSOSに大人社会はあまりに鈍感であったとしかいいようがない。本当に、僕たち大人はこの10年何をやってきたのだろうか。“災害”や“戦争”は外国ではなく、この日本でこそ頻発している。そんな中、いたたまれない気持ちで過ごしてきた大人も少なくないはずだ。今回、養成講座に集まって下さった人たちはそういう思いを抱えておられる人々だと思う。そんな人々と出会えたことで、僕たちも闇の中に一筋の光をかいま見たような気持ちになれている。世の中、まだまだ捨てたものじゃないと思う。
いよいよ、来年1月21日には、第一期「クレヨン救急士」の認定式を淡路島で行う。出陣式といえばもちろん大袈裟だけど、正直、戦争しているわけでもない日本の中で子どもたちが日々命を落としていく現状は、“心理戦争”が起きているとしかいいようがない。つい、出陣式などといいたくもなるのだ。少なくとも、“野戦病院”に送り出すメンバーが足りないというのが実感。仲間が増え、各地で“心の救急士”が活動できるようになるかと思うと、本当に嬉しい。そんな暖かい気持ちで、今回は淡路島を後にすることができた。
(1)高速道路倒壊現場の復元(野島断層保存館)
(2)野島断層保存館内に展示してある
「世界子どもクレヨン基金」提供の手形アート「piece for peace」
投稿者 heart-color : 2006年11月16日 11:13
