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○黄色のストーリー 002

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「なつかい黄色の味」

黄色と聞いて浮かんでくるのは、幼少の頃に食べた菊の黄色だ。

生まれ育った家の庭に咲いていた菊。食用菊だったのかどうかは不明だ。おそらく普通の菊だったと思う。時々、祖母が摘み取っていた。湯がいて砂糖とお酢であえた味は、現在でも「あ、あの味」と鮮明に思い出すことができる。甘酸っぱいのに苦くて、正直ちっともおいしいと思えなかった。幼心に、せっかくおばあちゃんが作ってくれたんだから、おうちのお庭に咲いている自然のものだから、と言い聞かせて食べていた。

スーパーで、プラスチックのケースに入った食用菊が売られているのを見かける。でもやっぱり、あの庭の菊じゃなきゃ、と思う自分がいる。

(Tさん 女性)